高配当株投資で豊かな老後生活を

目標!月10万円の配当収入。不労所得でバラ色のリタイアを目指すアラカンの日記

社名が長ったらしいけど高配当  MS&ADインシュアランスグループホールディングス(保有銘柄分析38)

3社合併で誕生した「三大メガ損保」の一角を担う企業

ラカン保有している銘柄分析の第38回は、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)です。

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MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社は、東京海上ホールディングスSOMPOホールディングスと並ぶ、「三メガ損保」の一角となる保険持株会社です。

2010年4月1日、あいおい損害保険ニッセイ同和損害保険三井住友海上グループホールディングス3社の経営統合に伴い、三井住友海上グループの持株会社であった三井住友海上グループホールディングスが、MS&ADインシュアランスグループホールディングスへ商号変更の上、あいおい損害保険及びニッセイ同和損害保険を、株式交換により完全子会社化しました。

また、同年10月1日、傘下のあいおい損害保険ニッセイ同和損害保険が合併し、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社となりました。また、グループ会社の三井住友海上きらめき生命保険あいおい生命保険も2011年10月1日に合併し、三井住友海上あいおい生命保険株式会社となってます。

 

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同社HPより

MSは「三井住友」、ADは「あいおい(ニッセイ)同和」(2010年9月までは、「あいおい」と「(ニッセイ)同和」)から取ったものです。少しややこしく、名前も長ったらしいのが玉に瑕ですね。

 

 

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MS&ADインシュアランスGHDのセグメント業績(マネックス証券銘柄スカウターより)

 

 

会社概要(楽天証券より)

MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、主に保険事業及び金融サービス事業等を行う。【事業内容】6つの事業セグメントで構成される。国内損害保険事業は、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保及び三井ダイレクト損保の3つのセグメントを含む。主に日本国内において火災保険、海上保険、傷害保険、自動車保険自動車損害賠償責任保険及びその他の損害保険商品を販売する。国内生命保険事業は、三井住友海上あいおい生命及び三井住友海上プライマリー生命の2つのセグメントを含む。主に日本国内において個人保険、個人年金保険、団体保険及びその他の生命保険商品を販売する。海外事業セグメントは、アメリカ、ヨーロッパ、東アジア、東南アジア、南アジア、オーストラリア等の地域において各種損害保険及び生命保険事業を行う。また、アセットマネジメント事業、金融保証事業、企業年金制度(401k)事業、代替的リスク移転(ART)事業、個人融資関連事業及びベンチャー・キャピタル事業等の金融サービス事業、並びにリスクマネジメント事業及び介護事業等のリスク関連サービス事業を行う。

 

20213月度は純利益は前年比マイナス9.11%を見込む

 

MS&ADインシュアランスグループホールディングスは、前回記した東京海上ホールディングス同様に、新型コロナウイルスの影響を受けつつあります。それでも第1四半期の当期純利益は0.7%の969億円の微増で着地しましたが、通期の当期純利益見込みはマイナス9.1%の1300億円を見込んでます。(年度でみると第1四半期の比重が高いのですね)。

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第1四半期の決算短信(同社HPより)

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同社HPより


ただ同業界の東京海上ホールディングスと比較するとマイナスの度合いは低く安定感がありますね。

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【最終減益】保険料はコロナ影響し国内横ばい、海外は欧州で不採算種目撤退し減少。利息配当収入減。海外でコロナの保険金支払い増。税効果剥落で最終減益も関連会社の株式売却損失引当金戻入で純益上振れ。

【補 償】21年1月から新型コロナや未知の指定感染症を補償する休業補償商品発売。デジタル人材育成に向け京都先端科学大学にオンライン型研修プログラム開設。

 

安定的な配当方針を表明、自己株式取得にも積極的

 

MS&ADインシュアランスグループホールディングスも高配当銘柄として知られています。

2021年3月期は予想値ですが、期末ともに前年と同額の75円の年間150円を見込んでいます。同社の配当方針についても安定的な配当を基本とする独自の還元方針を発表してます。また、自己株式取得にも積極的な企業です。

 

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以上、同社HPより

なお、MS&ADインシュアランスグループホールディングスも傘下の生損保業の事業健全性を示す指標としてソルベンシー・マージン(Solvency Margin)比率があります。これは、予測を大幅に超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」のことで、ここでいうリスクとは、大災害の発生で保険金支払いが急増したり、株価暴落・為替相場の激変などのことを指します。

例えば、ソルベンシー・マージン比率が500%であれば、「全契約者すべての支払い保険金の5倍の資金が準備されている」ということになります。ソルべンシー・マージン比率が200%未満100%以上になると、金融庁から行政指導が入ります。200%を超えていれば安全だといわれています。

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同社HPより

MS&ADインシュアランスグループホールディングスの2021年度第1四半期の連結ソルベンシー・マージン比率は810.7%と健全なレベルにあります。前期の比率が781.3%だったので、数値は向上してます。

 

 

そんなMS&ADインシュアランスグループホールディングスを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

MS&ADインシュアランスグループホールディングスの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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MS&ADインシュアランスGHDの経常収益(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDの経常利益(IRBANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDの当期純利益(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDのEPS (IR BANKより)



経常収益は2021年3月期の予測値は発表されていません。前年までの5期は5兆円を超える金額で安定していました。経常利益は2021年3月期予想値が前年プラス7.8%の1700億円、当期純利益の予想値は前年マイナス9.11%となってます。まあ限りなく横ばいレベルでしょうか。EPSもマイナス7.28%の230.29円を見込んでます。評価△

2、営業キャッシュフロー

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MS&ADインシュアランスGHDの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです。

評価◎

 

3、配当性向

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MS&ADインシュアランスGHDの配当性向(IR BANKより)


配当性向実績は、ここ2年は50~60%台前後を推移してます。株主還元の方針としては

利益成長に応じて配当総額を持続的に高めているということで、配当性向は安定しない傾向にあります。評価〇

 

4、ROEとROA

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MS&ADインシュアランスGHDのROE(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDのROA(IR BANKより)


ROEは2021年3月予想値で4.95%、ROAは2021年3月予想値で0.55%。東京海上ホールディングスと似通った数字です。損保業界は保険金が先に入ってくるので、利益に対して、総資産が大きくなりがちです。2020年3月実績で23兆円を超えています。コロナ禍とはいえ高い数字とはいえないですね。評価△

 

5、PERとPBR

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MS&ADインシュアランスGHDの株価指標(IR BANKより)

PERは11.23倍、PBRは0.61倍と割安な水準ですね。評価◎

 

6、自己資本比率

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MS&ADインシュアランスGHDの自己資本比率(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDの貸借対照表マネックス証券銘柄スカウターより)

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MS&ADインシュアランスGHDの貸借対照表詳細(同社HPより)


自己資本比率は2019年実績で11.9%(2020年予測値は10.6%です)。損保会社は総資産が大きくなりがちなので、あまり実態を表していない数字かもしれません。会社の安全度を図る指標としては責任準備金を総資産で割った指標の方が適切かもしれません。ちなみに2020年6月の責任準備金等は16兆0451億円でしたので、総資産で割った数字は67.9%です

評価〇

 

7、有利子負債倍率

 

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MS&ADインシュアランスGHDの有利子負債推移(マネックス証券銘柄スカウターより)

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MS&ADインシュアランスGHDの有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は0.31倍問題のない水準ですね。評価◎

 

8、利益剰余金÷総資産

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MS&ADインシュアランスGHDの利益剰余金(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDの総資産(IR BANKより)

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MS&ADインシュアランスGHDの現金等(IR BANKより)



利益剰余金を総資産で割った数字は40.8%とターゲットライン超え。利益剰余金も2020年3月期に1兆円を超えました。キャッシュ・リッチな会社です。評価◎

 

最後に配当利回り

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MS&ADインシュアランスGHDの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2020年度が中間75円期末75円と年間150円と前年同額を見込んでいます。配当利回りは5.27%となります。高配当銘柄ですね。

 

前年同額の年間150円の配当。配当利回りは5%超え

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、MS&ADインシュアランスグループホールディングスを分析してみました。

MS&ADインシュアランスグループホールディングスというネーミングは、正直、余り定着していない印象を受けますが、損害保険大手3社の統合で各々のネーミングからとったので致し方ないかもしれません。

ただ「三大メガ損保」の一角として日経平均高配当株50指数連動型上場投信」(1489)にも採用されている高配当銘柄です。

コロナ禍でも、大きな減益ではなく、まあまあ横ばいの現状。また配当も据え置きですが、安定配当を堅持。何より「三大メガ損保」の中では、現状最も高配当利回りですので、「三大メガ損保」の中から1銘柄のみ単元株として購入するなら、この銘柄が良いかもしれません。

 

 

ラカンとしては、現在はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためているところですが、高配当銘柄ですので、株価の状況をみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 

 それでは、また。

 

 

 

 

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高配当銘柄 メガ損保の筆頭格 東京海上ホールディングス(保有銘柄分析37)

東京海上日動火災保険発足を起点に、M&A活発で急拡大

ラカン保有している銘柄分析の第37回は、東京海上ホールディングス8766)です。

 

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東京海上ホールディングス株式会社は、保険持株会社として、正味収入保険料、純利益において国内最大級の損害保険グループです。MS&ADインシュアランスグループホールディングス、SOMPOホールディングスと鼎立していて、「三メガ損保」の一角です。傘下には東京海上日動火災保険東京海上日動あんしん生命日新火災海上保険などの企業が入っています、

 

2004101日に持株会社傘下の東京海上日動火災の合併による東京海上日動火災保険発足に始まり、2006年に日新火災保険を100%子会社化、2008年にサブプライムローン問題から弱体化した米国損害保険グループ「フィラデルフィアコンソリデイティッド社」を買収しました。

また同年1月、日本厚生共済会(現・東京海上ミレア少額短期保険)を傘下に収めたことで少額短期保険事業に、20096月にはNTTファイナンスとの出資によりイーデザイン損害保険を設立し、通販型損害保険事業にそれぞれ参入していいます。

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東京海上ホールディングスのセグメント業績(マネックス証券銘柄スカウターより)

 

なお、東京海上日動火災保険の前身・東京海上火災保険は日本最初の保険会社(海上保険会社)として、18798月に設立された三菱財閥の一員でした。長らく、売上高では日本の損害保険業界トップ企業として君臨し、大学生の就職人気企業ランキングで、文系部門での第1位を長年得ていた企業でした。

一方、日動火災海上保険も1893年に東京物品火災保険として設立された歴史の深い会社で、「動産三社」の一角として、旧安田財閥に属していました。

 

会社概要(楽天証券より)

東京海上ホールディングスは、国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外保険事業及び金融・一般事業を行う。【事業内容】同社は4つの事業セグメントを通じて事業を行う。国内損害保険事業は日本国内の損害保険引受業務及び資産運用業務等を行う。国内生命保険事業は、日本国内の生命保険引受業務及び資産運用業務等を行う。海外保険事業は、海外の保険引受業務及び資産運用業務等を行う。金融・一般事業は、投資顧問業、投資信託委託業、人材派遣業、不動産管理業、介護事業を中心に事業を行う。

 

 

20203月度はコロナ禍で純利益は前年比マイナス32.6%ダウン

東京海上ホールディングスは、2018年~20年にかけて新中期経営計画「To Be a Good Company 2020の真っ只中にいます。「ポートフォリオの更なる分散」「事業構造改革」「グループ一体経営の強化」を重視課題として、収益基盤の確立による利益成長と株主還元水準の引き上げを目指す計画で、ROE10%以上を目指すものでした。

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同社HPより

しかしながら、予想だにしなかった新型コロナウイルスの影響で、業績に暗雲が立ち込めました。対面営業を自粛せざるをえない環境下で保険収入の伸びは鈍化しました。同時に世界的な株価低迷の影響もあって資産運用部門も厳しい状況となります。2021年3月の第1四半期の純利益は前年マイナス12.0%、通期予測の純利益は前年比32.6%マイナス1750億円を見込んでいます。

 

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東京海上ホールディングスの2021年3月の第1四半期決算短信(同社HPより)

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【最終減益】新型コロナで対面営業自粛もあり、正味収入保険料横ばい。海外子会社でコロナによる支払保険金増に加え、資産運用不調が痛打。国内で自動車事故減少に伴う支払保険金減っても及ばず。最終減益。

【提 携】JR東日本と提携しMaaSの社会実装推進と保険サービス開発へ。タイムズ24と予約制駐車場サービスで提携。21年1月コロナ等感染症向け休業補償発売。

 

 

株主還元意識は高く、20213月期は年間200円配当を予想

 東京海上ホールディングスは、高配当銘柄として知られています。

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同社HPより

 

2021年3月期は予想値ですが、期末ともに100円の年間200円を見込んでいます。

同社の配当方針については

 

当社では、株主還元は配当を基本として、利益成長に応じて配当総額を持続的に高めてまいります。自己株式の取得は中長期的に株主価値を高める観点から、「健全性」と「資本効率」をふまえつつ、市場環境や資本水準、事業投資機会等を総合的に勘案し、機動的に実施することとしています。(以下、同社HPより)

 

とのことですので、業績次第で凹凸があるとは思いますが、企業の成長に即した配当は得られそうです。

 

なお、東京海上ホールディングスを始めとする生損保業の事業健全性を示す指標としてソルベンシー・マージンSolvency Margin)比率があります。これは、予測を大幅に超えて発生するリスクに対応できる「支払余力」のことで、ここでいうリスクとは、大災害の発生で保険金支払いが急増したり、株価暴落・為替相場の激変などのことを指します。

 

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東京海上日動火災保険ソルベンシー・マージン比率(同社HPより)

例えば、ソルベンシー・マージン比率500%であれば、「全契約者すべての支払い保険金の5倍の資金が準備されている」ということになります。ソルべンシー・マージン比率が200%未満100%以上になると、金融庁から行政指導が入ります。200%を超えていれば安全だといわれています。

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東京海上日動あんしん生命ソルベンシー・マージン比率(同社HPより)

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日新火災海上保険ソルベンシー・マージン比率(同社HPより)


東京海上ホールディングス傘下の事業会社の2020年3月期中間期のソルベンシー・マージン比率は、東京海上日動火災保険は817.2%、東京海上日動あんしん生命2254.3%、日新火災海上保険1163.0%ですので、その事業健全性は十分かなと思われます。

 

そんな東京海上ホールディングスを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

東京海上ホールディングスの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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東京海上ホールディングスの営業収益(IR BANKより)

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東京海上ホールディングスの経常利益(IR BANKより)

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東京海上ホールディングス当期純利益(IR BANKより)

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東京海上ホールディングスのEPS(IR BANKより)


営業収益は
20213月期が前年マイナス0.21%の54654億円を見込んでます。経常利益はマイナス27.19%の2650億円、当期純利益はマイナス32.63%の1750億円を見込んでいます。EPSも似たようなトレンドで前年比マイナス32.2%の250.7円を見込んでいます。営業収益はそれほど下落していないのですが、利益ベースでみると結構な減益幅ではあります。

評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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東京海上ホールディングスの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです。

評価◎

 

3、配当性向

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東京海上ホールディングスの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、ここ2年は5060%台前後を推移してます。株主還元の方針としては

利益成長に応じて配当総額を持続的に高めているということで、配当性向は安定しない傾向にあります。評価〇

 

4、ROEとROA

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東京海上ホールディングスのROE(IR BANKより)

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東京海上ホールディングスのROA(IR BANKより)


ROEは
20213月予想値で5.25%、ROAは20213月予想値で0.7%。損保業界は保険金が先に入ってくるので、利益に対して、総資産が大きくなりがちです。20203月実績で25兆円を超えています。ただ、新中期経営計画では20213月期のROE目標は10%でしたので、コロナ禍とはいえ高い数字とはいえないですね。。評価△

 

 

5、PERとPBR

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東京海上ホールディングスの株価指標(IR BANKより)

PERは19.5倍、PBR1.02倍と、PER20倍に近く、割安とはいえない水準ですね。

評価〇 

 

6、自己資本比率

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東京海上ホールディングス自己資本比率(IR BANKより)

 

 

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東京海上ホールディングス貸借対照表マネックス証券銘柄スカウターより)

 
自己資本比率は2019年実績で15.9%(2020年予測値は13.4%)です。損保会社は総資産が大きくなりがちなので、あまり実態を表していない数字かもしれません。会社の安全度を図る指標としては責任準備金を総資産で割った指標の方が適切かもしれません。ちなみに2020年3月の責任準備金等は14兆2269円でしたので、総資産で割った数字は63.9%です。評価〇

 

7、有利子負債倍率

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東京海上ホールディングスの有利子負債推移(マネックス証券銘柄スカウターより)

 

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東京海上ホールディングスの有利子負債倍率等(株探 より)

有利子負債倍率は0.07倍。問題のない水準ですね。評価◎

 

8、利益剰余金÷総資産

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東京海上ホールディングスの利益剰余金(IR BANKより)

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東京海上ホールディングスの総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
73.8%とターゲットライン超え。利益剰余金は優に1兆円を超えています。キャッシュ・リッチな会社です。評価◎

 

最後に配当利回り

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東京海上ホールディングスの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2019年度が中間90円期末90円と年間180円の実績でした。2020年度は予想値ですが、中間100円期末100円の年間200円を見込んでいます。これで9期連続の増配となります。(IR BANKの一株配当推移は、自社HPの表と数字が異なりますが、これは記念配当分が加わったものなので、ここでは社発表の配当数字で表してます)年間200円配当となると配当利回りは4.09%になります。

 

アグレッシブなキャッシュリッチ高配当銘柄

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、東京海上ホールディングスを分析してみました。

元々、損害保険大手2社の合併から始まったホールディングス・カンパニーですが、海外保険会社等の積極的なM&Aや、ネット専業損保会社の設立など、アグレッシブな印象をいだきます。

財務的には、金融企業の場合、自己資本比率が低くなりがちですので、通り一辺倒の評価はできないのですが、正味収入保険料が横ばいも、ソルベンシー・マージン比率も利益剰余金も余裕がありますので、大きな問題はないと思われます。

現金等も1兆円を超えています。キャッシュ・リッチな企業ですね。

 

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東京海上ホールディングスの現金等(IR BANKより)

 

ラカンとしては、現在はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためているところですが、高配当銘柄ですので、株価の状況をみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 それでは、また。

 

 

 

 

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高配当を維持できるか? 世界的タイヤメーカー ブリヂストン(保有銘柄分析36)

創業地は福岡県久留米。社名の由来は創業者の名前から

ラカン保有している銘柄分析の第36回は、ブリヂストン(5108)です。

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創業地の福岡県久留米市ではムーンスターアサヒシューズとこの会社とで「ゴム三社」と呼ばれていて、元々は1930年、日本足袋株式会社(現在のアサヒシューズ株式会社)のタイヤ部門として発足したのが会社の源流です。

その後、1931年に「ブリッヂストンタイヤ株式会社」として独立分社化し、1951年に「ブリヂストンタイヤ株式会社」に社名変更、1984年に現在の社名となりました。

 

社名は、創業者の石橋正二郎にちなみ英語の「ブリッジ」(橋)と「ストーン」(石)を合成したもの。姓を直訳して、「ストーンブリッジ」では語呂が悪いので、逆さにして「ブリヂストン」になったといわれています。 また、その当時タイヤの世界的ブランドだった「ファイアストン」のような一流企業になりたいという思いも込められていたそうです。

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同社HPより


タイヤ業界の世界ビック3の一角。現在シェアは1位

2020年現在、世界第1位のシェア(14.8%)を誇り、「ミシュラン」、「グッドイヤー」とともにタイヤ業界のビッグ3とも呼ばれています。1988年、上記した米国の老舗タイヤメーカー「ファイアストン」を買収し、一挙にそのシェアを拡大しました。その後、2007年にリトレッド事業のリーディングカンパニー「バンダグ」社を買収し子会社化しました。現在、180の生産・開発拠点を持ち、150を超える国々で事業を展開しています。

 

なお、売上高のおよそ2割はタイヤ以外の多角化事業での売上で、同ブランドのスポーツ(ゴルフやテニスなど)用品事業と自転車事業はグループ子会社です。

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ブリヂストンのセグメント業績(マネックス証券 銘柄スカウターより)



また、創業者が掲げた社是の「最高の品質で社会に貢献」は、現在も全世界のブリヂストンにおいて、企業理念の一要素である「使命」として受け継がれています。

 

会社概要(楽天証券より)

ブリヂストングループは、タイヤ事業を主なる事業とする。【事業内容】同社は、2つの事業セグメントを運営する。タイヤ事業は、乗用車用、トラック・バス用、建設・鉱山車両用、産業車両用、農業機械用、航空機用、二輪自動車用のタイヤ・チューブ、タイヤ関連用品、リトレッド材料・関連技術、自動車整備・補修及びタイヤ原材料などを提供する。多角化事業は、自動車関連部品、ウレタンフォーム及びその関連用品、電子精密部品、工業資材関連用品及び建築資材関連用品などの化工品の提供、屋根材事業、ゴルフボール及びゴルフクラブなどのスポーツ用品の提供、自転車及び自転車関連用品の提供、並びにファイナンス事業を行う。

 
2020年12月度はコロナ禍で、営業利益は前年マイナス70%を見込む

2019年度までは安定的な業績進捗を誇っており、9年連続で売上高が3兆円を上回ってました。12月決算の企業ですので、第2四半期までの数字は確定してます。決算短信によると、売上で前年同期比22%、営業利益は68%のマイナスとなってしまいました。タイヤの主戦場は自動車業界になりますので、景気敏感銘柄として、新型コロナウイルスの影響をモロに受けてしまい大幅減益となりました。通期予想は売上で前年比23%、営業利益70%のマイナスを予想してます。

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以上、同社HPより

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【大減益】IFRS移行。新車用、市販用とも前半激減。航空機用なども打撃。年後半に第2波見込む会社想定は過剰だが、リストラ損失リスク含め営業益大幅減。減配。21年12月期は回復基調だがコロナ前水準遠い。

選択と集中事業再編や生産拠点見直しに着手、21年2月にも具体案示す。英国の鉱山車両の運行最適化事業を買収。サービス・ソリューション型事業へ集中投資。

 

中間配当は30円減配の50円、期末配当は未定

ブリヂストンは高配当銘柄として知られていて、2019年度は中間80円、期末80円の年間160円の配当を出していました。配当性向も2019年は50%近い数値でした。株主還元意識の高い企業だと思われます。しかしながら、コロナ禍の影響インパクトは大きく、厳しい事業状況下に陥った中、中長期の「安定した株主還元」に留意した配当金額の決定ということで、配当予想の修正を行うことになりました。現状、中間配当が前年30円減配の50円、期末は未定という発表となっています。

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以上、同社HPより



そんなブリヂストンを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

ブリヂストンの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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ブリヂストンの売上高&営業利益(IR BANKより)

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ブリヂストンの営業利益率(IR BANKより)

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ブリヂストンのEPS(IR BANKより)



売上高は2020年12月期が前年マイナス23%の2兆700億円を見込んでます。営業利益はマイナス70%の1000億円を見込んでいます。営業利益率は2019年度までは10%前後を叩き出してますので、メーカーとしては稼ぐ力が大きい企業ですね。EPSも安定した数値を叩き出しています。評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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ブリヂストンの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

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ブリヂストンのフリーキャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです(2020年12月期は5050億円)。ちなみにフリーキャッシュフローは、2020年12月期で2431億円あります。

評価◎

 

3、配当性向

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ブリヂストンの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、30~40%台前後を推移してます。株主還元意識の高い企業です。2020年度は減配が確定してますが、どんな数字で着地するでしょうか。評価◎

 

4、ROEとROA

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ブリヂストンのROE(IR BANKより)

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ブリヂストンのROA(IR BANKより)



ROEは2020年12月予想値で10.53%、ROAは2020年12月予想値で5.55%
。厳しい業績環境下でも高い数字を示しています。世界トップシェア商品が主事業だけあって稼ぐ力が強い企業ですね。評価◎

 

5、PERとPBR

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ブリヂストンの株価指標(IR BANKより)

PERは10.01倍、PBR1.1倍と、コロナ禍で株価が下落したこともあって、割安な水準に入ってきました。評価〇

 

6、自己資本比率

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ブリヂストン自己資本比率(IR BANKより)

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ブリヂストン貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率は2019年実績で54.9%(2020年予測値は52.7%)ですので、優秀な数字ですね。評価◎

 

7、有利子負債倍率

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ブリヂストンの有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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ブリヂストンの有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は0.5倍。問題のない水準ですね。。ちなみに流動比率は214.27%です。評価〇

 

8、利益剰余金÷総資産

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ブリヂストンの利益剰余金(IR BANKより)

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ブリヂストンの総資産(IR BANKより)

利益剰余金を総資産で割った数字は48.48%とターゲットライン超え。利益剰余金は2兆円を超えています。評価◎

 

最後に配当利回り

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ブリヂストンの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2019年度は中間80円期末80円と年間160円の実績でしたが、2020年度は中間50円(30円の減配)、期末未定となってます。会社四季報では期末配当を60円予定と見込んでますので、仮に年間110円と予想すると、配当利回りは3.23%となります。

減配しながらも、まだまだ高配当銘柄といえます。

 

景気敏感銘柄だが、世界トップシェア企業としての底力あり

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、ブリヂストンを分析してみました。

世界トップシェアのタイヤメーカーであるブリヂストンですが、自動車関連銘柄として、コロナ禍の影響を受け大きな減益で、配当も減配することとなりました。

しかし、企業分析をしてみると、基本的に稼ぐ力が大きい企業であり、指標もそれほど低下していません。財務はピカピカの会社ですし、企業自体が「石橋を叩いて渡る」ような慎重な姿勢を秘めているのでしょうね。

自動車業界自体は業績回復基調にありますし、やはり世界トップシェアの商品力は侮れないものがあると感じてます。

減配しながらも、まだまだ高配当のレベルにありますし、株主還元意識も高い企業なので、株価が下落している中で購入妙味もあると思われます

 

ラカンとしては、ゴム製品の一社としてセクター分散の上でも保有していきたい銘柄です。当面はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためているところですが、株価の状況をみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 それでは、また。

 

 

 

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高配当を維持。歴史ある日本初の商社 三井物産(保有銘柄分析35)

明治時代初期に創立し、海外進出のさきがけとなった総合商社

ラカン保有している銘柄分析の第35回は、三井物産8031)です。

 

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三井物産は、三井グループの大手総合商社。三井不動産三井銀行(現:三井住友銀行)と並ぶ『三井新御三家』の一つです。日本初の総合商社として、歴史上、まだ「商事会社」という日本語すら無かった明治初期に、あらゆる産品の貿易を手掛け、世界に類を見ない民間企業として発展し、後に「総合商社」と称される企業形態の原型を造ってきました。

 

源流は、明治初期外国の商館に牛耳られていた貿易を日本人の手に取り戻そうと、井上馨や益田孝らによって設立された先収会社です。その後、井上馨の政界復帰に伴い、益田孝らが三井家の支援を得て先収会社の志を引き継ぎその商権等を元に旧三井物産1876年(明治9年)に設立されたことから現在に至ってます。

 

明治時代の日本企業による海外進出は、まず三井物産が進出し、日本郵船が航路を開き、横浜正金銀行(現:三菱UFJ銀行)が支店を出すと言われ、日本の外交官から「公館(大使館・領事館)無けれど物産あり」と言われるほど、官民を問わず、日本の組織としていち早く、世界の辺境地域へ進出していたのですね。

そんな海外進出の長い歴史もあって、現在でも鉄鉱石、原油の生産権益量は商社の中でも群を抜いています。

 

7つの事業セグメントに分散も、金属資源とエネルギーで75%の利益シェア

総合商社らしく事業領域は幅広く、7つのセグメント、およびその他で構成されてます。

金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、鉄鋼製品、生活産業、次世代・機能推進の7つとその他に分類されます。

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三井物産の事業セグメント業績(マネックス証券 銘柄スカウターより)

トヨタグループの創設者である豊田佐吉の自動織機製造の資金・海外展開面で支援したことから、同グループとの繋がりも深く、現在もカナダや中南米の一部の国におけるトヨタの販売会社に出資する等の関係を継続しています。

また、セブンブン&アイ・ホールディングスとも親密で、物流やショッピングセンターの開発などの面で提携していますが、株式を1.8保有しているに過ぎず、三菱商事のローソン、伊藤忠商事ファミリーマートのように連結売上に組み込まれるような展開ではありません。利益貢献という意味では金属資源とエネルギーの2セグメントで75%を占めています。

 

会社概要(楽天証券より)

三井物産グループ、及び連結子会社は、総合商社である同社を中心として全世界に広がる営業拠点とその情報力を活用し、世界各地の販売先及び仕入先に対する多種多様な商品の売買及びこれに伴うファイナンスなどに関与し、また、国際的なプロジェクト案件の構築などに取り組む。【事業内容】鉄鋼製品、金属資源、機械・プロジェクト、化学品、エネルギー、食料・リテール、コンシューマーサービス・情報産業などの分野で商品の販売、輸出入・外国間貿易及び製造を行うほか、リテール、情報通信、技術、輸送、ファイナンスなどの総合的なサービスの提供、更にはエネルギー・鉄鋼原料などの資源開発事業、また、IT再生可能エネルギー、環境関連事業に代表される新分野への事業投資などの幅広い取組を展開する。同社は商品別セグメントとして7セグメント及び地域別セグメントとして3セグメントの計10報告セグメントに分類する。鉄鋼製品セグメントは、インフラ鋼材、自動車部品、エネルギー鋼材他を提供する。金属資源セグメントは、鉄鉱石、石炭、銅、ニッケル、アルミニウム、製鋼原料・環境リサイクル等を提供する。機械・インフラセグメントは、電力、海洋エネルギー、ガス配給、水、物流・社会インフラ、自動車、産業機械、交通、船舶、航空等の商品とサービスを提供する。化学品セグメントは、石油化学原料・製品、無機原料・製品、合成樹脂原料・製品、農業資材等を提供する。エネルギーセグメントは、石油、天然ガスLNG、石油製品、原子燃料、環境・次世代エネルギーを提供する。生活産業セグメントは、食料、繊維、生活資材、不動産、ヘルスケア、アウトソーシングサービスを提供する。次世代・機能推進セグメントは、アセットマネジメント、リース、保険、バイアウト投資、ベンチャー投資、商品デリバティブ、物流センター、情報システム等についての事業を展開している。米州セグメントは、飼料添加物、化学品タンクターミナル、鉄鋼製品を提供する。欧州・中東・アフリカセグメントは、化学品、鉄鋼製品、機械を、アジア・大洋州セグメントは化学品、鉄鋼製品、食糧・食品を提供する。

 

 

 

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同社HPより同社

 

 

20213月度はコロナ禍で、前年利益マイナス50%を見込む

明治初期以来の長い伝統をもち、特に金属資源とエネルギー分野で強みを持つ三井物産ですが、新型コロナウイルスの影響を受け、20213月期第1四半期利益は前年同期比でマイナス50%の626億円(前年1250億円)の着地でした。通期利益見込みを1800億円と前期比マイナス54%を見込んでいます。

 

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三井物産のHPより

 

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【後 退】金属は石炭価格下落が響く。エネルギーも油価低迷でLNGが弱い。コロナ影響で自動車向け鉄鋼製品が細る。ただ、石油・ガスの減損が剥落。米OSIソフトの持分売却し、前号比で最終減益幅縮小。

【エネルギー】米キャメロンLNGの第3系列が生産開始。米国の燃料電池車向け水素ステーションの運営企業に出資。約3割出資の福島ガス発電所が運転を開始。

 

 

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以上、同社HPより

 

中期経営計画実行中の2023年までは年間配当80円を死守

 三井物産は、配当性向ではなく、基礎営業キャッシュフローの向上を通じた配当の安定的向上、自社株買いを含む株主還元の引き上げを図っています。現在、2023年までの中期経営計画実行中で、中計期間中は80円の配当を設定しています。利益が前年比50%を超える環境下で増配を期待することは難しいと思われますが、年間80円の配当を2023年までは死守することは、高配当株投資家としては心強い限りです。

 

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同社HPより

 

そんな三井物産を、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

三井物産の銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

f:id:arakan79:20201018163236p:plain

(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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三井物産の売上高(IR BANKより)

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三井物産の利益(IFRS)(IR BANKより)

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三井物産のEPS(IR BANKより)

売上は2019年、20年度は6兆円台でした。2021年度の最終売上見込みは発表されていません。一方、利益(IFRS)は上記したように1800億円と前期マイナス54%を見込んでいます。EPSも同様にマイナス52%の106.94円を見込んでいます。コロナ禍で、かつ主力の金属資源とエネルギーの価格下落が大きな減益要因です。評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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三井物産の営業キャッシュフロー(IR BANKより)

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三井物産のフリーキャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです(20203月期は5263億円)。ちなみに投資活動が活発なのでフリーキャッシュフローも、20203月期で3411億円あります。

評価◎

 

3、配当性向

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三井物産の配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、配当金に勘案していないとの方針ですが、ここ4年は20%~30台と余裕がありますね。ちなみに2016年は赤字決算だったので指標はありません。評価◎

4、ROEとROA

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三井物産のROE(IR BANKより)

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三井物産のROA(IR BANKより)


ROEは
2021年3月見込みは4.65%、ROAの2021年3月見込みは1.57
です。ROE10%を超える年度もあるのですが、出入りが激しいですね。ターゲットラインに届いていないので、評価△

5、PERとPBR

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三井物産の株価指標(IR BANKより)

PERは7.66倍、PBR0.77と、非常に割安な水準です。評価◎

 

6、自己資本比率

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三井物産自己資本比率(IR BANKより)

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三井物産貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率
32.3%とターゲットラインに届かず。昨年まで9年連続30%台前半の数値と安定はしています。評価〇

7、有利子負債倍率

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三井物産の有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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三井物産の有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は
1.28倍。伊藤忠商事と似通った数値で、積極的な投資活動のため、有利子負債は相応にあります。ちなみに流動比率132.19%です。評価△

 

8、利益剰余金÷総資産

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三井物産の利益剰余金(IR BANKより)

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三井物産の総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
28.4%とターゲットラインに届かず。ただ利益剰余金は3兆円を超えています。評価△

 

最後に配当利回り

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三井物産の一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2023年度までは年間配当80円を下限とすることを表明してますので、2021年3月期が予想通り年間80円とすると配当利回りは4.49となります。十分に高配当銘柄といえます。配当金も下限設定をしているので、安心して投資できる銘柄といえます。

 

年間配当80円を狙いに株価の推移を睨みながら投資を検討するのも一考かと

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、三井物産を分析してみました。

総合商社はどうしても投資比重が高くなってしまうので、有利子負債が高くなりがちですね。三菱商事伊藤忠商事と並べてみて、どの会社も財務的には優秀とはいえない数字になりますね。三井物産の場合、伊藤忠商事と比べると資源比重が高く、その価格動向に左右されやすく、数字のブレが大きくなりがちです。ROEのブレが大きいのが気になるところです。ただ、1兆円を超える現金等も保有してますし、利益剰余金も3兆円台と、心配するレベルにはないと判断いたします。

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三井物産の現金等(IR BANKより)

また、株主還元の意向が高く、中期経営計画中の2023年までは年間配当80円を下限とする方針を打ち出していますので、安心度は高いかと思われます。

りそうです)

ラカンとしては、当面はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためているところですが、株価の状況をみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 

 それでは、また。

 

 

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数少ない10月権利確定銘柄 萩原工業(保有銘柄分析34)

お花見、遠足で使う「ブルーシート」国内トップのシェア

ラカン保有している銘柄分析の第34回は、萩原工業(7856)です。

 

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萩原工業岡山県倉敷市に本社を置く合成樹脂繊維であるフラットヤーンのトップメーカーです。この技術から生まれる合成樹脂製品と産業機械は世界トップクラスのシェアを誇っています。この樹脂繊維を元に製造しているのが、お花見、遠足から建築・土木、農業まで幅広く使われているブルーシートで、国内No.1の生産能力でシェア9割を誇ります。樹脂繊維はほかに土のう袋など幅広い製品に使用されていて、合成樹脂加工製品業界でトップシェアを誇っています。

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同社HPより

 

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萩原工業のセグメント業績(マネックス証券 銘柄スカウターより)

社名の読み方は「はぎはら こうぎょう」です

萩原工業は、正直、全く知らない会社でしたが、高配当株投資生活を実践する中で、10月権利確定銘柄から1月と7月に配当金が入る銘柄を探していた中で、株チューバーさん達の動画情報等も参考にして選んだ銘柄です。

10月権利確定銘柄は、9月の同銘柄群と比較すると対象銘柄数は大変少ない月になるので、エスケイプすることも考えましたが、財務面などで安定している企業として萩原工業をチョイスしました。

 

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同社HPより

ちなみに企業名は「はぎはら こうぎょう」と読みます。

 

会社概要(楽天証券より)

萩原工業グループは、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス及びラミクロス等の製造・販売及び機械製品関連の製造・販売を主な内容として事業活動を展開する。【事業内容】2つの事業セグメントを運営する。合成樹脂加工製品事業は、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス、ラミクロス及びこれらの二次製品の各種製造・販売を行う。機械製品事業は、スリット&ワインダー機械他各種自動機器製品の製造・販売を行う。

 

コロナ禍で減益も軽微な範囲。2円増配を予定

2020年度決算は第3四半期まで発表されてますので、コロナ禍での企業業績はおおよそ見通せています。売上高はマイナス7.9%、営業利益はマイナス0.6%と軽微の減益で、経常利益はプラス19.8%を示しています。

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以上、同社HPより

配当予想も発表してます。前年より2円増配の年間36です。

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【営業減益】コンクリート補強繊維は堅調だが、コンテナバッグは荷動き鈍化。スリッター製品もコロナで設置遅れる。中国生産回復しても営業減益。連続増配。2110月期は都市再開発向け復調で利益回復。

【開 発】ブルーシート廃材でバッグ製造しネット販売。全国の自治体と災害協定結び地域密着図る。液状物を取り込むフィルムを活用し防虫剤などの開発目指す。

 

 

高配当銘柄ではないが、財務安定で配当性向も余裕あり

萩原工業は、正直、高配当株銘柄とはいいがたいところではありますが、後述しますが、財務が安定していて、かつブルーシートというニッチ分野でトップシェアをもっている企業として、配当性向も20%台と余裕もあり、今後の増配も期待できることと、数少ない10月権利確定銘柄でかつ株主優待も出していることなどが契機となり単元株購入しました。

 

そんな萩原工業を、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

萩原工業の銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

1、売上推移とEPS

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萩原工業の売上高&営業利益(IR BANKより)

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萩原工業の経常利益(IR BANKより)

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萩原工業の営業利益率(IR BANKより)

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萩原工業のEPS(IR BANKより)


売上は
2019年度までは順調に右肩上がりで伸ばしていましたが、コロナ禍とあって202010月期は前年マイナス4.54%、営業利益がマイナス10.05%(ちなみに経常利益の最終着地見込みはマイナス4.22%)と一とん挫しました。ただ、軽微なところはこの会社の底堅さでしょうか。営業利益率は2015年~2018年度までは10%を超えていましたが、今期着地見込みは8.66%です。なかなかの数字ですね。EPSも売上高と似たトレンドを示しています。評価〇

 

2、営業キャッシュフロー

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萩原工業の営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは凹凸がありますが、一貫してプラス続きです。評価◎

3、配当性向

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萩原工業の配当性向(IR BANKより)


配当性向実績は、前述しましたが、ここ
820%台と余裕があります。出来れば配当性向30%台を目指していただきたいところです。評価〇

4、ROEとROA

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萩原工業のROE(IR BANKより)

f:id:arakan79:20201020174443p:plain

萩原工業のROA(IR BANKより)


ROEは
202010月見込みは7.88%、ROAの202010月見込みは5.67%です。

ROEはターゲットラインに及びません。10%を超えていた年度もありますので、来期に期待でしょうか。評価〇

 

5、PERとPBR

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萩原工業の株価指標(IR BANKより)

PERは11.2倍、PBRは097倍と、買い頃の水域に入ってきました。評価◎

 

6、自己資本比率

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萩原工業の自己資本比率(IR BANKより)

自己資本比率60.6%と優秀な数字を示しています。評価◎

 

7、有利子負債倍率

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萩原工業の有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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萩原工業の有利子負債倍率等(株探 より)

有利子負債倍率は0.1倍と無借金に近しい水準です。評価◎

 

8、利益剰余金÷総資産

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萩原工業の利益剰余金(IR BANKより)

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萩原工業の総資産(IRBANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
55.3%とターゲットラインを超えてます。利益剰余金も順調に積みあがっています。評価

 

最後に配当利回り

配当は上記したように、202010月期が予想通り年間36円とすると配当利回り2.31となります。配当性向に余裕があるので、今後増配継続をしていただき、配当利回り3%を超える銘柄に成長していくことを期待してます。

 

 

株主優待もあわせた総合利回りで3%にあと少し

さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、萩原工業を分析してみました。

一般消費者がピンとくる製品がブルーシートですので、非常に地味な存在ではありますが、コロナ禍の影響を受けながらも、底堅い売上を出し、財務的には非常に優れた企業ですので、今後の増配に期待したところです。

 

なお、株主優待も充実していて、100保有だと1000円相当の商品がもらえます。

以下の13より一つを選択できます。

1.mt マスキングテープ10巻きセット【岡山県の特産品】

2.和みシート(2畳)【自社製品】

3.QUOカード

 

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以上、同社HPより


100
保有だと、年間1000円分の優待なので、配当金36円と併せた総合利回りは2.95%と上昇します。

現状、高配当株とはいえない銘柄ですが、株主優待も重要なリターンと考え、10月権利確定銘柄の中で、萩原工業を選んでみました。毎月配当金をゲットできるようにしていきたいとも考えてます。

 

それでは、また。

 

 

 

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多彩な事業展開で増配中。非財閥系商社 伊藤忠商事(保有銘柄分析33)

ファミリーマートTOBも成立。完全子会社へ。

ラカン保有している銘柄分析の第33回は、伊藤忠商事(8001)です。

 

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伊藤忠商事は1858年初代伊藤忠兵衛が麻布の行商で創業したことにはじまり一世紀半にわたる歴史をもってます。現在は非財閥系の雄として、世界62ヶ国に約100の拠点を持ち、祖業である繊維の他に、食料や生活資材、情報通信、保険、金融といった非資源分野全般を強みとしている総合商社です。

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同社 HPより

各分野において国内、輸出入及び三国間取引を行っていますが、特に中国とのビジネスに強味を持っていています。また傘下にファミリーマート等の有力企業を多く抱えています。

 

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同社 HPより

ちなみに8月25日にファミリーマートへのTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表してます。TOBの成立により保有比率は50.1%から65.71%に高まります。残りの株式については、株式併合によって取得する予定で、株式併合が実行された場合、ファミマは上場廃止となります。

 

8つの事業セグメントに分散。情報・金融や繊維などに特徴

総合商社らしく事業領域は幅広く、8つのセグメントから構成されています。

繊維、機械、金属、エネルギー・化学品、食料、住生活、情報・金融に加え、2019年7月に新たに第8カンパニーを立ち上げています。

第8カンパニーは生活消費分野に強みを持つ伊藤忠商事らしく、市場や消費者ニーズに対応した「マーケットインの発想」による新たなビジネスの創出・客先開拓を行うセグメントで、ファミリーマートは第8カンパニーに属しています。

 

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同社 HPより
会社概要(楽天証券より)伊藤忠商事グループは、多種多様な商品のトレーディング、ファイナンス、物流及びプロジェクト案件の企画・調整等を行う他、資源開発投資・事業投資等の実行を通して各種機能・ノウハウ等を培い、かつ保有している。【事業内容】これらの総合力を活かし、幅広い業界並びにグローバルなネットワークを通じて、7つのディビジョンカンパニーが、繊維や食料、住生活、情報・金融等の生活消費関連分野、機械や化学品、石油製品、鉄鋼製品等の基礎産業関連分野、そして金属資源、エネルギー資源等の資源関連分野において、多角的な事業活動を展開している。繊維事業は、繊維原料、糸、織物から衣料品、服飾雑貨、その他生活消費関連分野のすべてにおいてグローバルに事業展開を行っている。また、ブランドビジネスの海外展開や、リーテイル分野でのインターネット販売等の販路展開にも取組んでいる。機械事業は、プラント、橋梁、鉄道等のインフラ関連プロジェクト及び関連機器・サービスの取扱、独立系発電(IPP)、水・環境関連事業及び関連機器・サービスの取扱、船舶、航空機、自動車、建設機械、産業機械、工作機械、環境機器・電子機器等の単体機械及び関連機材取扱、再生可能・代替エネルギー関連ビジネス等の環境に配慮した事業を展開している。更に、医療・健康関連分野において、医薬品・医療機器等の取扱や関連サービスを提供している。金属事業は、金属鉱産資源開発事業、鉄鋼製品加工事業、太陽光・太陽熱発電事業、温室効果ガス排出権取引を含む環境ビジネス、鉄鉱石、石炭、その他製鉄・製鋼原料、非鉄・軽金属、鉄鋼製品、原子力関連、太陽光・太陽熱発電関連の国内・貿易取引を行っている。原油、石油製品、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)、天然ガス、電力等、エネルギー関連商品全般のトレード、関連プロジェクトの推進及び石油・ガスプロジェクトの探鉱・開発・生産業務の推進、有機化学品、無機化学品、医薬品、合成樹脂、精密化学品、電子材料等のトレード及び事業を行っている。食料事業は、原料からリーテイルまでの食料全般にわたる事業領域において、国内外で効率的な商品の生産・流通・販売を推進している。住生活事業は、住宅資材事業、紙パルプ事業、天然ゴム事業、タイヤ事業等の生活資材分野、不動産開発・分譲・賃貸・管理業や物流事業等の建設・物流分野において事業を推進している。情報・金融事業は、IT・ネットサービス事業、携帯流通及びアフターサービス事業等の情報・通信分野、各種金融サービス事業や保険事業等の金融・保険分野において事業を推進している。その他は、海外現地法人については、複数の商品を取扱う総合商社であり、主要な海外拠点において提出会社と同様に多種多様な活動を行っている。

 

20213月度はコロナ禍の影響で減益も、利益で商社トップへ

連結売上で10兆円を超え、総合商社の中では三菱商事と激しく首位争いする伊藤忠商事ですが、新型コロナウイルスの影響を特に生活消費分野を中心に受け、2021年3月期の第1四半期決算では前年同期実績よりマイナス425億円の1048億円と大きな減益となりました。ただ、通期純利益見通しを4000億円(前年実績5013億円)と見込んでいて、1Qは想定を上回る26%の進捗率だったとのことです。事業セグメントが幅広く分散されて、特に情報・金融セグメントは底堅く前年同期比61億円の利益を叩き出し利益に貢献しています。

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以上、同社HPより

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【低 調】情報・金融はCTCなど底堅い。エネルギーはトレーディングで利幅拡大。だが、繊維、自動車関連はコロナによる販売不振が打撃。金属は前期好調の石炭が市況悪化で厳しい。最終減益。増配は継続。

【コンビニ】傘下のファミリーマートへのTOB成立、株式非公開化して意思決定の迅速化図る。都内でワーナー社などとハリー・ポッター題材のエンタメ施設を開発。

 

 

3円増配の88円配当を予想。6年連続の増配へ

 伊藤忠商事は、2020年3月期第1四半期決算短信で、同年度の年間配当を88円と予想を出しています。これで6年連続の増配となります。将来的に配当性向30%台を目指すとのことで段階的な引き上げを実施するなど株主還元意識の高い会社です。

 

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以上、同社HPより

そんな伊藤忠商事を、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

伊藤忠商事の銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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伊藤忠商事の売上高と営業利益(IR BANKより)

 

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伊藤忠商事の利益(IFRS) (IR BANKより)

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伊藤忠商事のEPS(IR BANKより)


売上はかなり凸凹があって2020年3月期は10兆9829億円でした。利益は国際会計基準IFRS)を採用していて2019年~2020年は5000億円台の利益を出してました。2021年3月期は前年比20.216%マイナスの4000億円を見込んでます。EPSも利益と似たトレンドで、2021年3月期は20.02%マイナス268.39円を見込んでます。このまま予測通りに進捗すれば、利益ベースでは商社の中では三菱商事を抜いてナンバーワンになりそうです。評価〇

 

2、営業キャッシュフロー

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伊藤忠商事の営業キャッシュフロー(IR BANKより)

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伊藤忠商事のフリーキャッシュフロー(IR BANKより) 


営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです(2020年3月期は8781億円)。ちなみに投資活動が活発なのでフリーキャッシュフローも、2020年3月期で6293億円あります。

評価◎

 

3、配当性向

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伊藤忠商事の配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、ここ4年20%台と余裕があります。配当方針から配当性向30%台を目指すとのことで株主還元意識の高い企業といえます。評価◎

 

4、ROEとROA

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伊藤忠商事のROE(IRBANKより)

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伊藤忠商事のROA(IR BANKより)


ROEは2021年3月見込みは12.94%、ROAの2021年3月見込みは3.66%です。ROAがターゲットラインに届いてませんが、ROEが総合商社の中で10%を超えているのは評価できるところです。評価〇

 

5、PERとPBR

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伊藤忠商事の株価指標(IR BANKより)

PERは9.87倍、PBRは1.28倍と、PBRは1倍を超えてます。バフェット買いで株価が上昇したことに起因しているのでしょうか。評価〇

 

6、自己資本比率

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伊藤忠商事自己資本比率(IR BANKより)

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伊藤忠商事貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)

自己資本比率は27.4%とターゲットラインに届かず。総合商社は投資案件も多く、負債が多くなりがちです。評価△

7、有利子負債倍率

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伊藤忠商事の有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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伊藤忠商事の有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は1.32倍。かなり積極的に投資活動を行ってますので、有利子負債は相応にあります。ちなみに流動比率は121.49%です。評価△

 

8、利益剰余金÷総資産

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伊藤忠商事の利益剰余金(IR BANKより)

f:id:arakan79:20201018170519p:plain

伊藤忠商事の総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は26.9%とターゲットラインに届かず。評価△

最後に配当利回り

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伊藤忠商事の一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2021年3月期が予想通り年間88円とすると配当利回りは3.32%となります。総合商社の中では配当利回りは少し見劣りしますが、十分な高配当銘柄ですね。今後も増配が期待できます。

 

 

総合商社の中で配当利回りは見劣るものの健全度はピカイチ

さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、伊藤忠商事を分析してみました。総合商社はどうしても投資比重が高くなってしまうので、有利子負債が高くなりがちで、財務的には優秀とはいえない数字になりますね。

ただ、伊藤忠商事ROEが10%を超え、稼ぐ力が大きいのと、事業セグメントが良く分散されています。かつ株主還元意識の高いという点からも、今後とも増配も期待できます。

全体的に配当利回りが高い総合商社の中で、伊藤忠商事配当利回りは少し見劣りしますが、企業の健全性という点では一番かと思われます。(2021年度の最終利益でもナンバーワンになりそうです)

 

当面はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためていくつもりですが、タイミングをみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 それでは、また。

 

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高配当銘柄で有名“商社の中の商社” 三菱商事(保有銘柄分析32)

三菱グループの次男坊。ルーツは坂本龍馬海援隊から!?

ラカン保有している銘柄分析の第32回は、三菱商事8058)です。

 

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三菱商事5大総合商社の筆頭格の企業として、また三菱グループ御三家の次男坊(長男坊が三菱重工、三男坊が三菱UFJ銀行)として、日本を代表する企業として有名な会社ですね。

日本で初めての株式会社とされる坂本龍馬の「海援隊」が、のちに同郷の岩崎弥太郎に継承され、九十九商会となった企業の流れを汲んでいる歴史の深い会社ですね。九十九商会は後に、三菱商会、三菱蒸汽船会社、三菱社と変遷した後、1918年(大正7年)に総合商社である三菱商事として独立しました。

長らく、貿易仲介を中心とした口銭を稼ぐビジネスが中心でしたが、1970年代より資源開発への直接投資(天然ガスや原料炭)を手掛けるようになり、1980年代には菱食(現:三菱食品)など食料流通などのバリューチェーンの構築を展開、1990年代にはコンビニエンスストアチェーンのローソンを通じた消費者マーケットの開拓など、川上から川下までの領域にわたる投資や経営参画を通じて収益を上げる体質に変化を遂げ、収益拡大を続けています。

 

7つの事業セグメントに分散も、金属事業の売上比重が高い

総合商社らしく事業領域は幅広く、大きく7つのセグメント構成となってます。

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地球環境・インフラ事業、新産業金融事業、エネルギー事業、金属事業、機械事業、化学品事業、生活産業事業7セグメントで、当期純利益のうち金属事業の比重が大きく約44%を占めています。

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以上、三菱商事 HPより

 

 会社概要(楽天証券より)

三菱商事グループは国内外のネットワークを通じて、エネルギー、金属、機械、化学品、生活産業関連の多種多様な商品の売買製造、資源開発、インフラ関連事業、金融・物流事業を行うほか、新エネルギー・環境分野等における新しいビジネスモデルと新技術の事業化、全産業を俯瞰する総合力を活かした各種サービスの提供など、広範な分野で多角的に事業を展開する。【事業内容】7の事業セグメントで構成される。地球環境・インフラ事業は電力、水、交通、その他産業基盤となる環境・インフラ分野における事業及び関連する取引などを行う。新産業金融事業は企業投資、リース、不動産・都市開発、物流などの分野において、投資及び運用事業を行う。エネルギー事業は、天然ガス・石油の生産・開発事業、液化天然ガスLNG)事業、原油・石油製品・炭素製品・液化石油ガスLPG)等の販売取引、新規エネルギー事業の企画開発などを行う。金属事業は、薄板・厚板などの鉄鋼製品、石炭・鉄鉱石などの鉄鋼原料、銅・アルミなどの非鉄金属の分野において、トレーディング、開発、投資などを通じて事業経営に携わる。機械事業は工作機械、農業機械、建設機械、鉱山機械、エレベーター、エスカレーター、船舶、宇宙航空関連機器、自動車などの幅広い分野において、販売、金融、物流、投資などを行う。化学品事業原油天然ガス、鉱物、植物、海洋資源などより生産されるエチレン、メタノール、塩といった基礎原料から、プラスチック、電子材料、食品素材、肥料や医農薬などの川下・川中製品まで、幅広い化学品の分野において、販売取引、事業開発、投資などを行う。生活産業事業は食料、衣料、日用品、ヘルスケアなど、消費者の生活に身近な分野で、原料の調達から、流通・小売に至るまでの幅広い領域において、商品・サービスの提供、事業開発などを行う。

 

 

20213月度はコロナ禍の影響を受け大幅減益

連結売上で14兆円を超え、時価総額3兆円を超える大企業ですが、新型コロナウイルスの影響を受け、20213月期第1四半期は連結純利益が前年同期より1245億円マイナスの367億円となりました。三菱自動車工業減損損失取り込みに加え、豪州原料炭事業の市況下落が大きい要素だったとのことで、比重の高い金属事業セグメントの減益が大きかったようです。通期最終見込みは前期より約3000億円の減益を見込み、連結純利益は2000億円を見通しているとのことです。

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以上、三菱商事 HPより

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

大幅減益】石油は前期の不適切取引による損失剥落。だが、金属は柱の原料炭が市況悪化できつく、チリ・銅事業の一過性利益もなくなる。コロナ影響受け、持分の三菱自動車が損失計上。最終減益。連続増配。

協業検討】NTTとエネルギー分野での協業で合意、国内外での再エネ発電への共同出資などを検討。当社出資の米国キャメロンLNGが全3系列での生産開始。

 

 

「累進配当」を堅持して2円増配の134円を見込む

しかし、三菱商事「中期経営計画2021において、減配せずに利益成長に合わせて増配していく「累進配当」の方針継続を公表してまえす。よって2021年3月期の年間配当金は前期2円増配の134を打ち出してます。これは高配当株投資家からすると大変魅力的ですね。またご存じウォーレン・バフェット氏が、830日に5大商社株を時価総額の5%程度取得したとの報道があって、株価は300円ほど上昇しました。バフェット氏は商社株を10%程度まで買う可能性があるとのことですので、これも良い材料ですね。

 

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以上、三菱商事 HPより

そんな三菱商事を、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 三菱商事の銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

 

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。 

1、売上推移とEPS

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三菱商事の収益(IR BANKより)

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三菱商事の利益(IFRS)(IR BANKより)

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三菱商事のEPS(IR BANKより)



収益はかなり凸凹があって
20203月期は147797億円でした。利益は国際会計基準IFRS)を採用していて2018年~2020年は5000億円台の利益を出してましたが、20213月期は前年比62.64%マイナスの2000億円を見込んでます。EPSも利益と似たトレンドで、20213月期は61.11%マイナスの135.54円を見込んでます。年間配当金に限りなく近づいてきました。評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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三菱商事の営業キャッシュフロー(IR BANKより)

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三菱商事のフリーキャッシュフロー(IR BANKより)


営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです(
20203月期は8497億円)。ちなみに投資活動が活発なのでフリーキャッシュフローも、20203月期で3490億円あります。

評価◎

 

3、配当性向

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三菱商事の配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、ここ230%台と余裕があります。「累進配当」継続はここがポイントかもしれません。評価◎

 

4、ROEとROA

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三菱商事のROE(IR BANKより)

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三菱商事のROA(IR BANKより) 


ROEは
20213月見込みは3.84%。前年は10.24%あったので随分下がってしまいました。ROA20213月見込みは1.12%と低下してます。3000億円の減益では致し方なしでしょうか。評価△

 

5、PERとPBR

f:id:arakan79:20201017134433p:plain

三菱商事の株価指標(IR BANKより)

PERは6.89倍、PBRは0.71倍と、割安な水準です。評価◎

 

6、自己資本比率

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三菱商事自己資本比率(IR BANKより)

f:id:arakan79:20201017134606p:plain

三菱商事貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率
29%とターゲットラインに届かず。評価△

 

7、有利子負債倍率

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三菱商事の有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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三菱商事の有利子負債比率(マネックス証券 銘柄スカウターより)

f:id:arakan79:20201017134906p:plain

三菱商事の有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は
1.43倍。かなり積極的に投資活動を行ってますので、有利子負債は相応にあります。評価△

 

8、利益剰余金÷総資産

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三菱商事の利益剰余金(IR BANKより)

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三菱商事の総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
25.0%とターゲットラインに届かず。ただし4兆円を超える利益剰余金があるのは心強いですね。評価〇

 

最後に配当利回り

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三菱商事の一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、20213月期は「累進配当」継続で年間134とすると配当利回り5.36と高配当銘柄ですね。これで5年連続増配となります。株主還元の意欲が高い会社ですね。

 

 

 

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財務的には厳しい側面もあるが、高配当堅持は魅力あり

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、三菱商事を分析してみました。

こうして各指標をみてみると財務的には必ずしも優秀とはいいかねる数字です。特に売上比重の高い原料素材分野が市況の影響を受け凸凹しがちなので、景気敏感な側面を備えていますね。

ただ、そうはいっても10兆を超える収益があって、コロナの影響が直撃した20213月期でも利益が2000億円を示す大企業ですし、事業ポートフォリオも分散されてます。

バフェット氏が評価したことからして、またPBRが低く割安な株価水準でもありますし、何より「累進配当」を標榜している株主還元意識の高さと高利回りからして、高配当株投資のポートフォリオには加えるべき銘柄だと感じてます

 

当面はSBIネオモバイル証券定期買い付け銘柄として一株づつ買いためていくつもりですが、タイミングをみて単元化することもありかなと考えてます。

 

 

 それでは、また。