高配当株投資で豊かな老後生活を

目標!月10万円の配当収入。不労所得でバラ色のリタイアを目指すアラカンの日記

2021年1月分の配当を公表いたします

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2021年1月の配当総額は税引き後11379円でした

 

1月の配当入金ですが、日本株は10月権利確定(もしくは4月権利確定)の銘柄がすくなく、保有銘柄も少ないので合計14977円(税引き後11379円)でした。

日本株は1銘柄、ETFが2銘柄、米国株は3銘柄です。(米ドルと円との為替は105円で換算してます)

 

具体的な銘柄、まず日本株銘柄

 

萩原工業(7856)

保有株数  100

配当金   1800円

税引き後  1433円

購入価格  1553円

2月5日株価 1433円 (-94%)

 

MAXIS海外株式(MSCIコクサイ)上場投信(1550)

保有株数  300

配当金   5437円

税引き後  4334円

購入価格  1773円

2月5日株価 2948円 (+166%)

 

ダイワ上場投信-東証REIT指数 (1488)

保有株数  50

配当金   600円

税引き後  479円

購入価格  1740円

2月5日株価 1910円 (+111%)

 

次に米国株銘柄

 

アルトリア・グループ (MO)

保有株数  20

配当金   17.2$

税引き後  12.4$

購入価格  38$

2月5日株価 42.47$ (+111%)

 

シスコシステムズ (CSCO)

保有株数  10

配当金   3.6$

税引き後  2.61$

購入価格  37.68$

2月5日株価 48.08$ (+127%)

 

エイリス・キャピタル (ARCC)

保有株数  118

配当金   47.20$

税引き後  33.88$

購入価格  14.99$

2月5日株価 18.09$ (+120%)

 

件数も少ないので、分析するまでもないですが、米国株の好調さに助けられている面は否めないですね。

 

「節分天井・彼岸底」 を期待してます!

現在は、株価が総じて上昇中なので、含み益が結構出ていて、それはそれで嬉しいのですが、高配当株投資家としては、追加購入したい銘柄の多くが理論株価(株Proを参照。PERまたはPBRから換算)を超えてしまっているので、買い時が難しい局面ではあります。

「節分天井・彼岸底」の格言通りに、株価の調整があるのが待ち遠しい毎日です。

 

それではまた!

 

 

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久々の投稿。年末年始に新規購入した銘柄

2020年末から2021年1月に購入した3銘柄を紹介(株探データより)

 

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 お久しぶりです。

年末年始とバタバタしていたこともあって、ブログ更新が大幅に遅くなりました。

簡単ではありますが、昨年末から年初にかけて新規購入した銘柄を紹介いたします。

また、積立NISAをいったん凍結して、2021年は一般NISA口座に切り替えました。

NISA口座では配当だけでなく、値上がり益も見込める銘柄を検討していきたいと考えて

ます。取り急ぎ新規購入3銘柄を、株探の決算資料を用いて紹介いたします。細かい銘

柄分析は、後日追って行えればと考えてます。

長谷工コーポレーション(1808)

(特色)マンション建築首位。土地手当て、計画立案から施工まで一貫モデル構築。サービス事業育成。(四季報ONLINE より)

 

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1月直近に購入した銘柄です。

業績は2年前がピークで減少気味ですが、営業利益は9%あり、何といっても配当利回りが5%半ばという高さが魅力の銘柄です。財務的にも自己資本比率も44.9%とまあまあ、有利子負債倍率も0.62倍も低めと、悪くない数字です。

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株探HPより

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長谷工コーポレーションHPより

株主還元にも積極的で、年間配当金の下限を70円と設定している点、自己株式取得(2020年11月に実施)等の政策を好感し単元株購入いたしました。

イワキ(8095)

(特色)医薬品・医薬原料商社。化学品も展開。傘下にジェネリック(後発)薬、表面処理薬品製造子会社。(四季報ONLINE より)

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11月の権利確定日前に購入しました。購入時は537円の株価が、直近は680円とい大幅上昇してます。2021年11月期決算が売上、営業利益、最終益とも前年同期比をうわまわる数字だったことが奏功したのでしょうね。年間配当も2円増配となりました。1年継続保有が条件ですが、株主優待もある銘柄です。

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株探HPより

シノケングループ(8909)

(特色)個人向け投資用アパート販売で急成長。管理事業や不動産ファンドを強化中。ASEAN展開も。(四季報ONLINE より)

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12月の権利確定前に購入しました。佐々木蔵之介さん出演のCMで気になっていた企業でもありました。(2021年からCM素材は変わってしまいましたが)

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不動産業界ながら自己資本比率は45.6%と高めで、有利子負債倍率も0.88倍と低めですので財務状況は良い会社です。配当は増配基調ですし、株主優待制度(100株で1000円相当のQUOカード)も実施してます。コロナ禍でも売上、最終益は前年超えを見込んでますので、なかなか手堅い会社ですね。

毎月配当入金のためREIT購入も視野に

現在、株価が高過ぎて新規購入がしにくい状況ですが、REITも含め、毎月配当金が入金されるよう、銘柄研究に勤しんでいきたいと考えてます。

それでは、また。

 

 

 

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12月分の配当受け取り状況発表いたします!

2020年の相場も明日が大納会

日経225の12月29日は前日比+714.12円の27568.15円で引けました。

年度締めに向かって株価は大爆騰中です。

おかげで保有株の含み益は上昇してますが、新規購入は難しい局面となってます。

 

f:id:arakan79:20201229181009j:plain高配当投資を本格化して初めての配当です

 

ラカンが高配当株投資に本腰を入れたのは、コロナ禍の2020年8月からです。

このブログも、それを踏まえて8月末からボチボチとスタートしました。

 

12月は配当金が多く入ってくる月の一つですね。

本格的の高配当株投資を開始した結果の一つとして、恥かしながら、9月末権利確定銘柄からの配当金入金について報告させていただきます。(株価は12月29日終値です)

 

配当金合計:80770円 (12銘柄分)

税引き後計:64419円 (12銘柄分)

 

 

 

NTTドコモ (今回の中間配当が最後)

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株数   200株

配当金  12500円

税引き後 9961円

評価損益 +248.8%

TOB対応が面倒くさかったので、市場売却し利確しました。

りーマンショック後の株価低迷期に偶然にも安く購入できていたので、キャピタルもインカムも獲得できました。

 

 

 

トヨタ自動車(7203)

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株数    100株

配当金   10500円

税引き後  8367円

配当利回り 2.74%

株価    8014円

評価損益  +4069円(203.1%)

こちらも、りーマンショック後の株価低迷期に安く購入できた銘柄。

何と購入価格より倍増しました。

 

 

電源開発(9513)

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株数    100株

配当金   3500円

税引き後  2789円

配当利回り 5.41%

株価    1386円

評価損益  -268円(83.7%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

脱炭素に逆行して火力発電所を多く保有していることが嫌われ、株価は低迷中。

ただ配当は安定運航中です。

 

 

TOKAI HD(3167)

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株数    100株

配当金   1400円

税引き後  1166円

配当利回り 2.71%

株価    1033円

評価損益  +553円(215.2%)

この銘柄も以前安く仕込めた銘柄で評価倍増してます。

 

 

ベネッセ HD(9783)

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株数    100株

配当金   2500円

税引き後  1993円

配当利回り 2.49%

株価    2005円

評価損益  -66.3円(75.1%)

古くから保有している銘柄のうち、株価低迷中のベネッセ。株主優待のオリジナルギフトは年2回貰うことができます。今年はオリーブオイルと塩のセットをいただきました。

 

 

本田技研工業(7267)

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株数    100株

配当金   1900円

税引き後  1515円

配当利回り 2.32%

株価    2929.5円

評価損益  +55.5円(101.9%)

珍しく年4回の配当をいただける銘柄。第2四半期分の配当はコロナ禍で11円と減配しましたが、第3四半期分は19円と戻り基調です。(2019年度は28円だったので、早く戻るといいな)株価も結構戻ってきました。

 

 

KDDI(9433)

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株数    102株

配当金   6120円

税引き後  4878円

配当利回り 3.86%

株価    3105円

評価損益  +253円(108.8%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

菅ショックでいったん2700円台まで株価は下落しましたが、現在は復調してます。

 

 

三菱ケミカルHD(4188)

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株数    100株

配当金   1200円

税引き後  957円

配当利回り 3.78%

株価    634.3円

評価損益  +3.9円(100.6%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

2019年より配当金額は半分に減配中です。

 

 

三井住友FG(8316)

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株数    200株

配当金   19000円

税引き後  15141円

配当利回り 5.91%

株価    3211円

評価損益  -759円(80.8%)

コロナ禍で結構な株価低迷状態となり大きな含み損を抱えたまま、少し戻って来たという状況です。ただ屈指の高配当銘柄として累進配当を表明してますので、ここはしっかりホールドですね。

 

 

三菱UFJ FG(8306)

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株数    500株

配当金   6250円

税引き後  4981円

配当利回り 5.43%

株価    460円

評価損益  +40.5円(109.6%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

株価も、しっかり上昇してきています。

 

 

日本電信電話(9432)

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株数    100株

配当金   5000円

税引き後  4981円

配当利回り 3.73%

株価    2676円

評価損益  +366円(115.8%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

こちらも菅ショックで、一時2100円台まで下落しましたが、しっかり上昇してきました。

10月以降にドコモ売却利金を生かし、SBIネオモバイル証券でS株の買い増しを実施してます。

 

 

オリックス(8591)

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株数    100株

配当金   3500円

税引き後  2789円

配当利回り 4.76%

株価    1594.5円

評価損益  +336.5円(126.7%)

9月末権利確定の高配当銘柄として新規購入した銘柄。

高配当かつ株主優待銘柄として有名ですが、現状、安く仕込むことができたようです

 

 

ソフトバンク(9434)

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株数    200株

配当金   8600円

税引き後  6854円

配当利回り 6.58%

株価    1306.5円

評価損益  -193.5円(87.1%)

12月最後の配当金はソフトバンクから。

さすがの高配当は継続中。同封さていた株主通信には、2020~2022年度は株主還元方針として減配なしとの記載がありました。菅ショックで下落した株価は戻り途上ですが、高配当銘柄としてホールド継続ですね。

 

9月権利確定銘柄の評価損益は84

明日が大納会ですね。12月29日現在の株価から、上記12銘柄の評価損益は8勝4敗でした。(ほかに、SBIネオモバイル証券のS株投資分の配当金を、総額2447円ほどいただきました。S株は積立投資のようなものなので、今後配当月ごとに少額配当金が積みあがっていくっだろうことが楽しみです)

 

また10月以降に新規購入した銘柄もありますので、また改めて紹介させていただきます。

 

本年最後の投稿となります。ご一読いただいた方々に対して感謝の思いで一杯です。

みなさま、良いお年をお迎えください

 

 

 

「柴犬まる」のCMも注目の高配当銘柄 サムティ(保有銘柄分析48)

「不動産」「賃貸」「その他」3事業の安定的ポートフォリオ経営

ラカン保有している銘柄分析の第48回は、サムティ(3244)です。

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サムティ株式会社は、大阪市淀川区に本社を置く不動産会社です。収益不動産等の企画開発・不動産投資ファンドの運用・管理・投資を行う「不動産事業」、マンション・オフィスビル等の賃貸・管理を行う「不動産賃貸事業」、「その他の事業(おもにホテル運営等を行う)」を行っています。

 

サムティは「柴犬まる」を起用したCMが印象的な会社ですね。「サム サム サムティ(^^♪)」のCMソングに併せて「柴犬まる」が色々な現場に赴くCMで、何の会社かな? と思った人も多いと感じてます。CM内で具体的な商品を紹介しているわけではないので、「何が目的のCMなのかな?」と思ったりします。ただよく見るとサムティの事業展開を「柴犬まる」を主役に仕立てて印象的に紹介してますね。営業支援目的の広告にも見えますし、個人株主に向けたIR広告にも見えます。

 

▼▼サムティは「柴犬まる」のCMギャラリーです

 CMギャラリー | サムティ株式会社 (samty.co.jp)

 

サムティのHPより、サムティのポイントは「つくっているのは賃貸マンション」「事業エリアは日本全国」「ビジネスホテルも展開中」「地方から日本を元気に」の4つとのこと。

「不動産事業」、「不動産賃貸事業」、「その他の事業」の3事業を、好況時には収益性の高い「不動産事業」に注力、投資家向け収益マンション及びホテルの開発・販売などを通じて成長性を加速する一方、不況時は「不動産賃貸事業」に軸足を置き、多彩な資産をバランス良く保有、安定した賃料収入を確保しているとのことです。(売上構成比では不動産事業が圧倒的比率なのですが、利益率では不動産賃貸事業の貢献が大きいですね)

 

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サムティのセグメント業績(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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同社HPより


「サムティ強靭化計画」実行中。JREIT事業にも進出

2013年10月に策定した中期経営計画「Challenge40」においては、従来の不動産デベロッパーとしての事業の枠組みを超えて、安定的な収益基盤を確立すべくアセットマネジメント事業を強化し、2015年にはリート事業に進出してます。その、サムティ・レジデンシャル投資法人からアセットマネジメント業務・プロパティマネジメント業務を受託することで資産効率の高いフィービジネスを強化するなど、外部環境の変化に対して柔軟なバランス感覚を保ちながら、各事業が安定した収益基盤を構築、持続的な成長性を実現しています。

 

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同社HPより

不動産需要が旺盛だったこともあって、「Challenge40」の利益目標を2期前倒して達成したのですね。そこで、外部環境の変化への備えとして、さらに事業基盤を盤石なものとし、安定した成長を目指すべく2018年9月に新たに「サムティ強靭化計画」を策定してます。

フロー重視の経営から、バランスシートを重視した経営に転換を図っているのですね。

不動産事業というと、イケイケドンドンな印象を抱きがちですが、サムティは手堅い経営方針をモットーとした企業かと感じます。

 

 

会社概要(楽天証券より)

サムティグループは、同社及び連結子会社13社により構成され、収益不動産等の企画開発・再生・販売、投資用マンションの企画開発・販売、不動産投資ファンドの運用・管理・投資を行う不動産事業、マンション・オフィスビル等の賃貸及び管理を行う不動産賃貸事業及びホテル運営等を行うその他の事業を行っている。

【事業内容】不動産事業において、投資分譲は、同社が事業用地を取得し、賃料収入の獲得を目的とした投資用マンションの企画開発を行い、これらのマンションは投資用マンションとして、販売会社を通じて個人投資家等に分譲販売される。同社は、事業エリアにおいて販売実績のある販売会社とのネットワークを構築し、企画開発の段階から販売会社と協議を行うことにより、販売会社、顧客のニーズにあった物件を供給する。ソリューションは、同社が事業用地を取得し、自社ブランドである賃貸マンション「S-RESIDENCE」シリーズの企画開発及び既存収益不動産を取得する。同社が、開発及び取得した中古不動産について、入居者募集だけでなく、同社ノウハウを駆使し、設備改修による物件のグレードアップ、稼働率の向上等を図り、不動産の保有期間中の収益の確保につとめ、最終的には、投資物件として外部投資家等へ販売することによる売却益を目的とする。アセットマネジメントについて、同社グループがアセットマネジャーとして不動産投資ファンドから不動産の運用・管理業務等を受託することによる手数料収入の他、自ら不動産投資ファンドへの出資による配当の獲得を目的とする。不動産賃貸事業は、同社グループは、マンション、オフィスビル、商業施設、ホテル、駐車場等を一棟または区分所有により保有し、個人及び法人テナントに賃貸する。賃貸収入の増加を目的として、収益不動産を継続的に取得するが、大型の収益不動産の取得・保有については、特別目的会社を活用したスキームにより行っている。また、収益不動産の所有者から同社がマンション等を賃借してエンドテナントへ転貸するサブリースや、家賃回収、契約の管理及び建物管理等の受託業務を行っている。その他の事業は、同社グループは、ホテル事業としてセンターホテル大阪、エスぺリアホテル長崎、ホテルサンシャイン宇都宮の保有・運営及びセンターホテル東京の運営をしている。また、分譲マンション管理事業及び建設・リフォーム業のほか、医療に関するサポートシステムの企画を行っている。

 

202011月期の経常利益を上方修正。過去最高益に上乗せ

サムティの業績ですが、11月19日に、2020年通期の業績予想の修正が発表されました。経常利益を従来予想の138億円→146億円(前期は131億円)に5.4%上方修正し、増益率が5.0%増→10.7%増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたとのこと。コロナ禍の厳しい環境下ではありますが、「不況時は不動産賃貸事業に軸足を置く」方針通り、賃貸マンション事業が順調に推移していることが最大要因のようです。

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以上、同社HPより


“イケイケ”ではなく、非常に手堅い事業ポートフォリオ展開を実践している賜物ですね。

 

サムティ、今期経常を5%上方修正・最高益予想を上乗せ(株探より)

 サムティ <3244> が11月19日大引け後(15:30)に業績修正を発表。20年11月期の連結経常利益を従来予想の138億円→146億円(前期は131億円)に5.4%上方修正し、増益率が5.0%増→10.7%増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

 会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した6-11月期(下期)の連結経常利益も従来予想の95.4億円→102億円(前年同期は3.9億円)に7.9%増額し、増益率が24倍→26倍に拡大する計算になる。

 

 

 

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以上


会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【誤 算】想定していたホテルREITの売却益ない。運営ホテルも営業自粛響く。自社開発や再生流動化マンションの売却増やし営業増益保つが前号より幅縮小。増配。21年11月期もマンション売却が利益牽引。

様子見】ホテルREIT設立および売却を21年11月期以降に延期。一方、コロナ影響受けにくいマンションは投資家引き合い強い。今期売却増やすが来期分の仕込み順調。

 

前年7円増配の年間82円の配当。自己株取得も実施

サムティは高配当利回り銘柄として知られてます。2017年から増配を続けていて、2020年11月期は中間配当38円、期末配当44円の年間82円と、前年より7円増配を予定してます。配当性向30%以上維持を表明していて、株主還元として自己株式の取得も積極的に実施してます。後述いたしますが、株主優待にも力を入れていて、特に個人株主を大事にしている会社だと思われます。

 

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同社HPより

 

そんな、サムティを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

サムティの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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サムティの売上高&営業利益(IR BANKより)

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サムティの経常利益&当期純利益(IR BANKより)

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サムティのEPS(IR BANKより)

売上高の2020年11月予想は1000億円(前年プラス16.89%)、営業利益167億円(前年プラス8.48%)、経常利益は146億円(前年プラス10.66%)、当期純利益101億円(前年プラス3.7%)、EPS250.17円(前年プラス1.25%)とすべて対前年を上回ってます。コロナ禍の環境を考えると素晴らしい数字ですね。

評価◎

 

2、営業キャッシュフロー

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サムティの営業キャッシュフロー(IR BANKより)


営業キャッシュフローは不動産業ということでお金の出し入れが激しいですね。2019年11月期はプラスではありますが、前期より大幅に減った年ではありました。

評価△

 

3、配当性向

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サムティの配当性向(IR BANKより)

 

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サムティEPS予測等(株探 より)

配当性向実績は、2018年度までは10%台と低位でしたが、上記したように株主還元政策のもと30%以上を名言してます。2019年は40.66%でした。2020年度は予想一株利益250.17円に対して配当金82円ですので32.77%を見込んでいます。評価◎

 

 

4、ROEとROA

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サムティのROE(IR BANKより)

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サムティのROA(IR BANKより)


ROEは2020年11月予測値で14.53%(前期は13.82%)、ROAは2020年11月予測値で3.99%(前期4.45%)です。ROAが基準値に少し届きませんが、ROEはここ数年10%越えと稼ぐ力は十分ありますね。評価〇

5、PERとPBR

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サムティの株価指標(IR BANKより)


PERは6.88倍、PBRは1倍と割安な水準です。コロナ禍で一度株価を落としましたが、権利確定日に向かって上昇し続ていて、現在もさほど下落してはいないですね。

評価〇

 

6、自己資本比率

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サムティの自己資本比率(IR BANKより)

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サムティの貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)

自己資本比率は2019年11月実績で32.5%です。不動産業界は、物件購入のため資金が先に出ることが多く、自己資本比率は低くなりがちではあります。ただ、ここ10年で比較すると自己資本比率は確実に上昇しています。評価△

7、有利子負債倍率

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サムティの有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

 

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サムティの有利子負債倍率等(株探 より)

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サムティの現金等(IR BANKより)


有利子負債比率は2019年11月実績で1.98倍です。不動産業はどうしても借入が多くなってしまいますね。ちなみに現金等は着実に積みあがっていて2019年11月実績では441億円の現金等を保有してます。評価△

 

8、利益剰余金÷総資産

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サムティの利益剰余金(IR BANKより)

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サムティの総資産(IR BANKより)

利益剰余金を総資産で割った数字は16.6%と低い数字です。ただ利益剰余金は年々積みあがっていて363億円を超えてきてます。不動産業は物件等の資産が大きくなってしまうため、或る程度やむを得ない面はあります。

評価△

最後に配当利回り

 

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サムティの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2020年11月期は年間82円を見込んでますので、配当利回りは4.77%になります。サムティは高配当株として知られてますが、株価が上昇したにも関わらず、まだまだ高い配当利回りを維持してます。株主還元の政策からにて今後とも増配の可能性はありますね。

個人株主を大切にする株主還元政策。優待も魅力いっぱい

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づきサムティを分析してみました。

サムティは不動産業ですので、メーカーやサービス業とは異なり先行投資が高く、資産が大きくなりがちですね。財務分析上では、どうしても辛めの数字になってしまいますね。ただ、ROEは10%超えをキープしてますし、経常利益も上方修正と稼ぐ力もあります。

イケイケ感の強い不動産業の中では、安定的な収益基盤を確立すべく手堅いポートフォリオ経営を行ってますし、株主還元にも熱心で高配当銘柄でもありまので、個人投資家に人気が高いのも頷けます。

また、株主優待も自社経営のホテル無料宿泊券(ただし200株保有以上)が貰える等の魅力も高いので、人気ですね。

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同社HPより

現在、コロナ禍ですし、アラカンは旅行に出掛ける予定もないので、そこまで妙味はないので、あくまで配当妙味で100株までの保有となってます。将来的には買い増しするかも知れませんが…。

あと、数少ない11月権利確定銘柄でもあるので、毎月配当金をゲットしたいアラカンとしては大切な高配当銘柄です。

 

 それでは、また。

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配当利回りは高いが…… ゆうちょ銀行(保有銘柄分析47)

預金総額では三菱UFJ銀行を抜いて国内最大の残高を誇る

ラカン保有している銘柄分析の第47回は、ゆうちょ銀行(7182)です。

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郵政民営化関連6法公布による郵政民営化の準備にともない、2006年(平成18年)91日に準備会社として株式会社ゆうちょが設立し、翌2007101日に株式会社ゆうちょ銀行に商号変更して発足しました。ここら辺の経緯は一連の小泉劇場によって誕生した経緯を昨日のことのように思い出されます。

 

ゆうちょ銀行は、日本郵政公社郵便貯金が取り扱ってきた商品・各種サービスが名称変更されたうえで事実上引き継がれていますが、ゆうちょ銀行によって提供されているサービスは郵便貯金法に基づく「郵便貯金」ではなく、銀行法4条第1項の免許を受けたものとみなされたこと(郵政民営化法981項)によって、「預貯金」に準拠した商品となったそうです。

 

また、ゆうちょ銀行は日本郵政などと異なり特殊会社としての設立形態をとらず、法文上は郵便貯金銀行と表現されていて、貯金残高約180兆円と、三菱UFJ銀行の預金残高約149兆円を抜き、預金総額で国内最大の残高を誇っています。(数字は2018930日現在。2020年9月末では187.4兆円です

 

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同社HPより

都市銀行には含まれていないものの、みずほ銀行以外で全国47都道府県すべてに店舗(支店・出張所)を有しているのはゆうちょ銀行のみで、20111027日に全国銀行協会に「特例会員」として正式に加盟してます。なお、全国24,000か所あまりに上る郵便局内での窓口業務は日本郵便に委託し、委託先の郵便局(簡易郵便局を含む)の貯金窓口は、ゆうちょ銀行の代理店(銀行代理業務・金融商品仲介業務)として業務を行っているそうです。

 

見事IPO当選(?)で購入も、その後株価は低迷したまま

2015114日に持株会社日本郵政株式会社とともに東京証券取引所第一部に上場し、日本郵政株式会社の保有する株式の11%が市場に売却された。アラカンIPOに見事当選(?)し、売り出し価格1400円で100株だけですが、購入し現在もホールドしてます。

 

 

会社概要(楽天証券より)

ゆうちょ銀行は銀行業に従事する日本会社である。【事業内容】同行は、銀行業のみを単一セグメントとして、預入限度額内での預金業務、シンジケートローン等の貸出業務、有価証券投資業務、為替業務、国債投資信託及び保険商品の窓口販売、住宅ローン等の媒介業務、クレジットカード業務などを営む。同行の主な事業として、資金調達、資産・負債総合管理、手数料ビジネスを含む。

 

 

20213月期の当期純利益はマイナス1.2%の2700億円と700億円上方修正

ゆうちょ銀行の業績ですが、1113日に、20213月期第2四半期の決算が発表されました。中間期の経常利益は1702億円と前年同期(2011億円)比マイナス14.2%でした。中間純利益は1242億円と前年同期比マイナス14.2%となってます。

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同社HPより

新型コロナウイルスの影響があったと思われますが、通期予想では、経常利益が3750億円と前年同期比マイナス1.0%、当期純利益予想は2700億円と、前年同期比マイナス1.2%を見込み、中間決算期より大幅改善しそうです。これは、当初予想より経常利益が1000億円、純利益が700億円上方修正されたことによります。これは資金収支等が増加したことによるとのことで、ゆうちょ銀行が保有している有価証券中の投資信託の分配金が、前年対比で大きく増加する想定とのことにて、世界的な株価上昇の恩恵を受けるということでしょうか。ゆうちょ銀行自体の株価はパッとしないままではありますが…。

 

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以上、同社HPより

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【反 落】手数料は為替、決済が堅調。ATMもファミマ向けが貢献。ただ、対面営業鈍化で投信販売後退。低金利続き国債運用厳しいうえ、海外運用も出足の投信分配金大幅減が痛い。経費抑制でも経常益反落。

【攻 勢】ゆうちょペイの加盟店開拓進む。払込票の支払い機能やキャンペーンでの利用者拡大企図。郵便局での投信販売は信頼回復に向けた業務運営開始の方針。

 

株主還元方針通り前年同額50円配当維持も、期末一括に

ゆうちょ銀行は高配当利回り銘柄として知られてます。2017年~2020年まで4期連続年間50円の配当を維持しています。2021年3月期は当初予想では金融市場の先行き不透明さから期末配当予想を未定としていましたが、通期業績予想を上方修正したことで、中間配当ナシで期末に前年同額50円を発表しました。これは同社の株主還元基本方針による1株あたり配当金50円を目指す(2020年度末までの基本方針ではありますが…)に沿った配当政策となりました。

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同社HPより

そんな、ゆうちょ銀行を、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

ゆうちょ銀行の銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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ゆうちょ銀行の経常収益(IR BANKより)

 

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ゆうちょ銀行の経常利益(IR BANKより)

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ゆうちょ銀行の当期純利益(IR BANKより)

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ゆうちょ銀行のEPS(IR BANKより)

経常収益の2020年3月実績は1兆7995億円(前年マイナス2.41%)、経常利益は3791億円(前年プラス1.38%)、当期純利益2734億円(前年プラス2.72%)でした。

中間期決算での20213月期の修正通期見込みは、当期純利益は前年比マイナス1.26%の2700億円を見込んでます。EPSも前期マイナス1.26%の72.02円です。当初想定してよりは悪くない数字で着地しそうです。評価〇

 

2、営業キャッシュフロー

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ゆうちょ銀行の営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローはやはり凹凸が激しいです。20203月期はプラ転で29359億円でした。評価△

 

3、配当性向

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ゆうちょ銀行の配当性向(IR BANKより)

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ゆうちょ銀行の2021年3月期EPS予想等(株探 より)


配当性向実績は、
1株配当年間50円を維持してますが、6070%台と高止まりしてます。20203月期の実績は68.56%でしたが、20213月期の予想EPS72円ですので、年間配当50円通りですと、配当性向は前年とほぼ変わらない69.44%を見込みます。

評価△

 

4、ROEとROA

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ゆうちょ銀行のROE(IR BANKより)

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ゆうちょ銀行のROA(IR BANKより)

ROEは20213月予測値で2.44%(20203月実績値3.04%)、ROAは20213月予測値で0.18%(20203月実績値で0.32%)でした。金融業界は総資産が大きくなりがちです。2020年度は210兆円を超えてます。ただ、ROEROAも基本低空飛行のままなので、“稼ぐ力”は低い企業だと思われます。

評価△

 

5、PERとPBR

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ゆうちょ銀行の株価指標(IR BANKより)

PERは11.58倍、PBRは0.29倍と割安な水準です。株価が低迷したままなので、割安度は継続中です。

評価◎

6、自己資本比率

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ゆうちょ銀行の自己資本比率(IR BANKより)

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同社HPより

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ゆうちょ銀行の貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)

自己資本比率20203月実績で4.3%と低数値ですが、ここ数年大きな変化はありません。三菱UFJフィナンシャルグループの評価でも述べましたが、ただ、銀行業にとって重要な資金量は1874800億円と潤沢です(会社四季報より)。なお、国際統一基準であるBIS規制上での自己資本比率〈国内基準〉は15.73%で最低基準8%を大きく上回っています。

評価〇

 

7、有利子負債倍率

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ゆうちょ銀行の有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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ゆうちょ銀行の有利子負債比率(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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ゆうちょ銀行の現金等(IR BANKより)


有利子負債比率はマイナスです。預金量が国内最大で、かつ現金等が20203月期で51兆円あります。評価◎

 

8、利益剰余金÷総資産

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ゆうちょ銀行の利益剰余金(IR BANKより)

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ゆうちょ銀行の総資産(IR BANKよりゆ


利益剰余金を総資産で割った数字は
1.22%と低い数字です。ただ利益剰余金は2兆円を超えて積み上がってきてます。これも総資産額が大き過ぎることによる数値ですね。

評価△

 最後に配当利回り

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ゆうちょ銀行の一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、20213月期は前年と同じ年間50円配当を見込んでますので、配当利回り5.92%になります。株価も低迷したままですので、配当利回りは変わらず高い銘柄です。ただ、今期は中間配当ゼロ円で期末配当一括50円なので、20213月までホールドしていないと年間配当を得ることはできません。

 

配当利回りは維持しつつも、稼ぐ力が弱い企業体質のまま

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づきゆうちょ銀行を分析してみました。

ゆうちょ銀行はIPO当選で購入した銘柄で、上場直後に高値1788円を記録した後、株価は1000円を切り800円前後を往ったり来たりと低迷中の銘柄です。

高配当銘柄でしたので、現在もホールドしたままにしてましたが、売り出し価格1400円を目指すどころではない状況が続いていて、半ば塩漬けに近い状況のままで、売り時を逸した感は否めません。

今期の配当は、期末配当一括となったので、少なくとも来年3月末まではホールドのままでしょうか。

配当金額自体は維持されますし、財務的にも他のメガバンクと比較してみても、それほど悪くはないのですが、ROEROAが低迷したままで、稼ぐ力が弱いところは魅力に乏しいなあ・・・と感じてしまいます。

20214月以降に塩漬けのままか、もしくは損切りか判断をすることになりそうです。

 

 

  それでは、また。

 

 

 

 

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超高配当のメガバンク  三井住友フィナンシャルG(保有銘柄分析46)

 二大財閥系銀行の合併に伴い誕生した金融コングロマリット

ラカン保有している銘柄分析の第46回は、三井住友フィナンシャル・グループ(8316)です。

 

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歴史の深く財閥系の都市銀行住友銀行(1895年創業)と、三井銀行(1976年創業)を祖とするさくら銀行三井銀行太陽神戸銀行の統合)が合併し三井住友銀行が誕生したのが2001年でした。

金融持株会社三井住友フィナンシャルグループが誕生したのが2002年で、傘下には三井住友銀行のほか、三井住友ファイナンス&リース 、SMBC信託銀行三井住友カード(クレジットカード会社)、日本総合研究所SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)といった企業を漸次加え、金融コングロマリットとしての三井住友フィナンシャルグループ(略称はSMBCグループ)の地位を固めてきました。

 

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同社HPより

元4大証券の日興もグループ入り。バランスのとれた陣容に

また、投資家には馴染みの深い日興証券(アラカンも長らくお世話になります)が、2009年にシティバンク傘下を離れグループ入りしました。現在のSMBC日興証券ですね。四大証券(野村、大和、日興、山一)の中で、メガバンクグループに属しているのは三井住友フィナンシャル・グループだけです。

金融グループとして、銀行、証券、カード、リース、コンシューマーファイナンスのバランスが最も取れているのが、このグループかと思われます。

 

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同社HPより

お馴染みSBI証券・SBIネオモバイル証券との提携も発表

また、2020年4月に三井住友銀行SBI証券との提携も発表されました。アラカンも日々お世話になっているネット専業のSBIネオモバイル証券の20%株式を三井住友フィナンシャル・グループ保有することとなったそうです。相互に商品・サービスを提供しあう考えで、SBIネオモバイル証券の「ネオモバ」を三井住友銀行の顧客に紹介したり、同証券の顧客に三井住友銀行ファイナンス商品を紹介し、若年層を中心に日常生活で発生する借入ニーズに対応したりするということで、ポイントの相互乗り入れも予定されてます。三井住友フィナンシャル・グループは大変アグレッシブな金融グループですね。

 

会社概要(楽天証券より)

三井住友フィナンシャルグループは、銀行業務を中心に、リース業務、証券業務、コンシューマーファイナンス業務、システム開発・情報処理業務等の金融サービスに係る事業を行う。【事業内容】5つの事業セグメントで構成される。ホールセール事業部門は、国内の大企業及び中堅企業の顧客に対し、銀行業、リース業、証券業、並びにベンチャーキャピタル業務及び経営相談業務、会員事業を行う。リテール事業部門は、国内の個人及び中小企業の顧客に対し、銀行業、証券業、クレジットカード業務及び消費者金融業務、並びに確定拠出年金運営管理業務を行う。国際事業部門は、海外の日系・非日系企業等の顧客に対し、銀行業、リース業、証券業、並びにスワップ関連業務を行う。市場事業部門は、銀行業、証券業等の金融マーケットに対応した業務を行う。本社管理事業は、システム開発・情報処理業務、コンサルティング業務、シンクタンク業務、投資運用業務及び投資助言・代理業務等を行う。

 

 

2021年3月期の当期純利益はマイナス43.2%の4000億円を予想

三井住友フィナンシャル・グループの業績ですが、11月13日に、2021年3月期第2四半期の決算が発表されました。中間期の経常利益は3462億円と前年同期(5583億円)比マイナス38.0%でした。中間純利益は2701億円と前年同期比マイナス37.5%となってます。

やはり新型コロナウイルスの影響が大きかったのだと思われます。また通期の当期純利益予想は4000億円と、前年同期比マイナス43.2%を見込んでいます。

 

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以上、同社HPより


 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【連続減益】出足に投信解約益や債券売却益膨らむ。貸出残高は内外とも増。ただ、国内大企業中心に利回り低下。役務もカードや貸出関連が序盤低調。与信費用も新型コロナ影響で増加を見込み、経常益後退。

【提 携】SBIとの提携はSBIネオモバイルの株20%取得し、スマホ証券から開始。5月設立の新会社はセールスフォースと提携し、中堅中小のデジタル化を推進。

 

「減配せず、配当維持もしくは増配」を標榜。190円配当維持へ

三井住友フィナンシャル・グループも高配当銘柄として知られてます。安定配当を方針とする中で、ここは累進的配当を標榜してます。「減配せず、配当維持もしくは増配」ということ、2021年3月度の配当は前期横ばいの年間190円を予想してます。

予想配当金通りだと配当利回りは6%を超えますので、相当な高配当銘柄といえます。累進配当を公表してますので、業績次第ではありますが、今後の増配も期待できますね。

 

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同社HPより

そんな三井住友フィナンシャル・グループを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

三井住友フィナンシャル・グループの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、売上推移とEPS

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三井住友FGの営業収益(IR BANKより)

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三井住友FGの経常利益(IR BANKより)

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三井住友FGの当期純利益(IR BANKより)

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三井住友FGのEPS(IR BANKより)

営業収益の2020年3月実績は4兆5918億円(前年マイナス19.94%)、経常利益は9320億円(前年マイナス17.9%)、当期純利益は7038億円(前年マイナス3.14%)でした。

中間期決算での2021年3月期の修正通期見込みは、当期純利益は前年比マイナス43.17%の4000億円を見込んでます。EPSも前期マイナス42.98%の291.87円と大きく下がってしまいました。評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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三井住友FGの営業キャッシュフロー(IR BANKより)


営業キャッシュフローはやはり凹凸が激しいですね。営業キャッシュフローが兆の単位というのは銀行業ならではですね。評価〇

 

3、配当性向

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三井住友FGの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、2020年3月期までは20~30%台でした。ただ、2021年3月期のEPS予想が291.87円ですので、配当予想通りに年間190円配当となれば配当性向65%となります。まだ余裕のあるレベルではありますが、EPSが大きく後退する見込みなので少し不安はあります。評価〇

 

4、ROEとROA

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三井住友FGのROE(IR BANKより)

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三井住友FGのROA(IR BANKより)

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同社HPより


ROEは2021年3月予測値で3.56%(2020年3月実績値6.57%)、ROAは2021年3月予測値で0.18%(2020年3月実績値で0.32%)でした。金融業界は総資産が大きくなりがちです。2020年度は219兆円を超えてます。それでも2013~2014年度は10%を超えるROE値でしたので、基本、稼ぐ力はある企業群だと思われます。

評価△

 

5、PERとPBR

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三井住友FGの株価指標(IR BANKより)


PERは10.78倍、PBR0.38倍と超割安な水準です。コロナ禍で4000円近辺だった株価が3000円を割り込んでから、まだ戻り切れてませんので、割安度が増しているようです。

評価◎

 

6、自己資本比率

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三井住友FGの自己資本比率(IR BANKより)

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同社HPより


自己資本比率は2020年3月実績で4.9%と低数値ですが、ここ数年大きな変化はありません。三菱UFJフィナンシャルグループの評価でも述べましたが、ただ、銀行業にとって重要な資金量は143兆2812億円と潤沢です(会社四季報より)。なお、国際統一基準であるBIS規制上での自己資本比率は16.8で最低基準8%を大きく上回っています。

評価〇

 

7、有利子負債倍率

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三井住友FGの有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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三井住友FGの有利子負債比率(マネックス証券 銘柄スカウターより)

 

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三井住友FGの現金等(IR BANKより)


有利子負債比率300%台ですが、銀行業は融資してナンボの企業体ですので、これは問題ないと考えます。ちなみ現金等が2020年3月期で56兆円あります。評価○

 

8、利益剰余金÷総資産

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三井住友FGの利益剰余金(IR BANKより)

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三井住友FGの総資産(IR BANKより)

利益剰余金を総資産で割った数字は2.88%と低い数字です。ただ利益剰余金は6兆円を超えて積み上がってきてます。これも総資産額が大き過ぎることによる数値ですね。

評価△

 

最後に配当利回り

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三井住友FGの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2021年3月期は前年と同じ年間190円配当を見込んでますので、配当利回りは6.04%になります。三井住友フィナンシャル・グループは高配当株ランキングで上位表示されることが多いですが、その通りの超高配当銘柄ですね。

 

財務判断は困難ながらも倒産リスクは低く、「累進配当」は魅力

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき三井住友フィナンシャル・グループを分析してみました。

三井住友フィナンシャル・グループは、アラカンにとって、株価3900円台の時に、当時割安と思って200株購入し現在に至るまでホールドしている銘柄です。

コロナ禍による株価低迷で含み損が結構ありますが、何といっても高配当銘柄なので、よほどのことがない限り長期ホールドしていこうかと考えてます。

財務的には、メーカー分析で使用している指標が適切に当てはまらないので、評価が難しい企業ですし、2020年度の業績は芳しくないですし、三菱UFJフィナンシャル・グループほどのサプライズ決算数字は、中間決算ではありませんでした。

ただメガバンクは国策企業的なポジションにありますし、積みあがっている資産を見る限りで倒産リスクは限りなく低いと思われます。

また、他のメガバンク・グループと較べると事業ポートフォリオのバランスが良く、M&Aにも積極的でアグレッシブな企業軍団です。

何より「累進配当」を標榜しているので、高配当株投資家としては頼りになる存在です。現在、割安な株価水準にあるので、ポートフォリオの一つに加えて遜色ない銘柄だと思われます。

 

 それでは、また。

 

 

 

 

 

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とにかくデカい高配当メガバンク  三菱UFJフィナンシャルG(保有銘柄分析45)

都市銀行4行が大合併。馴染みの証券会社も傘下に

ラカン保有している銘柄分析の第45回は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)です。

 

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株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(略称: MUFG)は、金融持株会社として、TOPIX Core30の構成銘柄の一つとして、日本を代表する「総合金融グループ」です。

現在、三菱UFJフィナンシャル・グループ三菱UFJ銀行三菱UFJ信託銀行三菱UFJ証券ホールディングス三菱UFJリース(持分法適用会社)、三菱UFJニコスなど主要中核5社を中心として構成されています。

 

2001年4月2日に株式会社東京三菱銀行(現:株式会社三菱UFJ銀行)、三菱信託銀行株式会社(現:三菱UFJ信託銀行株式会社)及び日本信託銀行株式会社(2001年10月1日に三菱信託銀行株式会社に吸収合併され消滅)が株式移転し、株式会社三菱東京フィナンシャル・グループとして設立しました。その後、2005年10月1日に株式会社UFJホールディングスを吸収合併し、現在の商号に変更してます。

 

国内銀行グループで初の純利益1兆円超えを達成

傘下の三菱UFJ銀行は、三菱グループなどを取引先に擁する3大メガバンクの一つで、前身の旧三菱銀行、旧三和銀行、旧東海銀行はそれぞれ首都圏、京阪神圏、名古屋圏の三大都市圏を地盤としていますね。また旧東京銀行の流れを汲み、国際業務でも優位性をもっているほか、国外にアメリカの地銀ユニオン・バンクを子会社としているほか、アユタヤ銀行を傘下に置いているのも大きな特徴です。

2015年3月期決算では、国内銀行グループにおいて初の純利益が1兆円を超えました。コーポレートカラーは「MUFGレッド」。グループスローガンは「Quality for You」(確かなクオリティを、明日へ。世界へ。)です。

 

 

会社概要(楽天証券より)

三菱UFJフィナンシャル・グループは、銀行業務、信託銀行業務、証券業務を中心に、クレジットカード・貸金業務、リース業務、資産運用業務及びその他業務を行う。【事業内容】同社は7つの事業セグメントを通じて事業を行う。法人・リテール事業は、国内の個人、中堅・中小企業に対する金融、不動産及び証券代行に関するサービスの提供を行う。コーポレートバンキング事業は、国内外の日系大企業に対する金融、不動産及び証券代行に関するサービスを提供する。グローバルコーポレート&インベストメントバンキング(CIB)事業は、非日系大企業に対する金融サービスの提供を行う。グローバルコマーシャルバンキング事業は、海外の出資先商業銀行における個人、中堅・中小企業に対する金融サービスの提供を行う。受託財産事業は、国内外の投資家、運用会社等に対する資産運用・資産管理サービスを提供する。市場事業は、顧客に対する為替・資金・証券サービスの提供、市場取引及び流動性・資金繰り管理業務を行う。その他事業は、ほかの事業セグメントに属さない管理業務等を行う。

 

20213月期の当期純利益は中間決算で6000億円に上方修正

三菱UFJフィナンシャル・グループの業績ですが、10月27日に、2021年3月期第2四半期の決算が発表されました。中間期の経常利益は5902億円と前年同期(7910億円)比74.6%でしたが、新型コロナウイルスの影響で期首にたてた目標を7-9月期で回復したことで、通期の修正目標を経常利益で期首目標を700億円上回る9200億円、純利益を500億円上回る6000億円に上方修正しました。厳しい環境下ながらも企業としての底力を感じる決算発表でした。

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以上、同社HPより

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

【後 退】買収2社通期寄与。新型コロナ対応で貸出残高増。国内利ザヤ縮小でも海外改善し、資金利益健闘。序盤の債券売却益も大きい。ただ、資産運用など手数料収益は厳しい。与信費用大幅増で経常益後退。

【提 携】傘下銀行がウェルスナビと業務提携、顧客にロボアド提供。イスラエルフィンテック企業と合弁設立、アジアのスタートアップ向けにAI融資を展開。

 

 

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以上、同社HPより


安定配当を基本方針として、年間配当は前年横ばい年間
25円を予想

三菱UFJフィナンシャル・グループは高配当銘柄として知られてますが、配当金を利益に応じた安定的・持続的な増加を基本方針としていて、配当性向は40%を目指すことを公表しています。2020年度の配当は中間12.5円、期末12.5円の年間25円を予想していて、その通りだと前年同額の横ばい数字になります。予想配当金通りだと、2020年度の配当性向は5.35%になるようです。

 

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同社HPより

 

 

そんな三菱UFJフィナンシャル・グループを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

三菱UFJフィナンシャル・グループの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

1、売上推移とEPS

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三菱UFJフィナンシャルグループの営業収益(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの経常利益(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの当期純利益(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループのEPS(IR BANKより)


営業収益の2020年3月実績は7兆2990億円(前年プラス8.98%)、経常利益は1兆2357億円(前年マイナス8.33%)、当期純利益は5281億円(前年マイナス39.4%)でした。

中間期決算での2021年3月期の修正通期見込みは、経常利益は9200億円と前年を下回りますが、当期純利益は6000億円なので前期プラス予想です。ただEPSは確定している2020年3月期までの数値を見る限り停滞気味ではあります。評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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三菱UFJフィナンシャルグループの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは凹凸が激しいですね。ただ、営業キャッシュフローが兆円の単位というのは銀行業ならではでしょうか。評価〇

 

3、配当性向

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三菱UFJフィナンシャルグループの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、2019年3月期までは20~30%台でしたが、2020年3月期は57.66%まで上がってしまいました。2021年3月期はどんな数値で決着するでしょうか。配当性向は40%台を目指すとの社の方針ではあります。評価〇

 

4、ROEとROA

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三菱UFJフィナンシャルグループのROE(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループのROA(IR BANKより)

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同社HPより


ROEは2020年3月実績値で3.3%、ROAは2020年3月実績値で0.16%でした。金融業界は総資産が大きくなりがちです。2020年度は336兆円を超えてます。それでも良い時は10%に迫るROEの時もありました。社としての財務目標では7~8%のROEを目指しています。

評価△

5、PERとPBR

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以上、三菱UFJフィナンシャルグループの株価指標(IR BANKより)


PERは11.45倍、PBRは0.37倍と割安な水準ですね。評価◎

6、自己資本比率

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三菱UFJフィナンシャルグループの自己資本比率(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率は2020年3月実績で4.8%と低数字ですが、ここ数年大きな変化はありません。ただ、銀行業にとって重要な資金量は243兆2798億円と潤沢です。(「会社四季報」より)ちなみに同業の三井住友FGが143兆2812億円(自己資本比率4.8%)、みずほFGが『150兆2567億円(自己資本比率3.9%)ですので、比較してみると三菱UFJフィナンシャル・グループの優位性が伺われます。なお、国際統一基準であるBIS規制上での自己資本比率は16.12%で最低基準8%を大きく上回っています

評価〇

 

7、有利子負債倍率

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三菱UFJフィナンシャルグループの有利子負債推移(マネックス証券銘柄スカウターより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの有利子負債比率(マネックス証券銘柄スカウターより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの現金等(IR BANKより)


有利子負債比率200%を超えていますが、融資してナンボの企業体ですので、これは問題ないと考えます。ちなみ現金等が2020年3月期で78兆円もあります。評価○

 

8、利益剰余金÷総資産

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三菱UFJフィナンシャルグループの利益剰余金(IR BANKより)

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三菱UFJフィナンシャルグループの総資産(IR BANKより)

利益剰余金を総資産で割った数字は3.22%と低い数字です。ただ利益剰余金は10兆円を超えて積み上がってきてます。総資産額が大き過ぎることによる数値ですね。

評価△

 

最後に配当利回り

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三菱UFJフィナンシャルグループの一株配当(IR BANKより)

配当は上記したように、2021年3月期は前年と同じ年間25円配当を見込んでますので、配当利回りは5.31%です。高配当銘柄ですね

 

財務判断は・・・。とにかく巨大で倒産リスクは低い高配当銘柄

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき三菱UFJフィナンシャル・グループを分析してみました。

三菱UFJフィナンシャル・グループは、大学入学のため上京した際にアラカンが初めて口座を開設した銀行です(当時の三菱銀行でした)。この口座は現在も公共料金を決済するためのメインバンクとして利用してます。また実際に生活をしたことがある大阪、名古屋でそれぞれ三和銀行東海銀行はなじみの深い銀行でした。

この3行に外為の東京銀行も合併し、またホールディングスとしては三菱UFJ信託銀行三菱UFJ証券も傘下にありますので、その巨大さが伺えます。直近の時価総額は6兆2925億円もあります。

ただ、財務上では、メーカー分析で使用している指標が適切に当てはまらないので、評価が難しい企業でもありました。

そうはいっても、国策的企業グループともいえますし、倒産リスクは限りなく低く、コロナ禍で当期純利益は前年実績を上回りそうな見込み数字を発表出来る底力がある企業です。

ここから大きく成長してくイメージは沸きにくいですが、小額から購入できる株価水準でかつ5%を超える配当利回りですので、高配当株投資家としてはポートフォリオに組み込んで問題ない銘柄だと考えています。

 

それでは、また。

 

 

 

 

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