高配当株投資で豊かな老後生活を

目標!月10万円の配当収入。不労所得でバラ色のリタイアを目指すアラカンの日記

かつての高配当銘柄も、現在では… ベネッセホールディングス(保有銘柄分析29)

20年以上前に「るいとう」投資で単元化した銘柄

ラカン保有している銘柄分析の第29回は、ベネッセホールディングス9783)です。

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ベネッセホールディングスは「通信教育講座進研ゼミ」を始めとした国内教育事業に、海外事業、介護・保育、語学の4つの事業セグメントを展開する会社です。

 

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同社 HPより

ラカンも中学生の頃に「進研ゼミ」、高校生の頃には大学入試模試などでお世話になった会社です。株式購入の歴史は古く、20年くらい前より「るいとう投資」でコツコツ購入してきた歴史があります。

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同社 HPより

当時、それほど企業研究を熱心にしていた訳ではなく、教育事業に留まらず、介護事業に注力していることに好感して「るいとう」投資をしていて、2014年頃は株価も4000円台、年間配当も95円台に加え株主優待もある好銘柄と感じていました。

 

個人情報流出事件の影響で2015年度は赤字転落

ところが、201479日に発覚した、「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」等の個人情報流出事件によって状況は一転してしまいました。流出した顧客情報は最大で3504万件に及び、株価下落、業績悪化となり、20153月期の連結決算は最終損益が、創業以来初の107億円の赤字(前期は199億円の黒字)転落してしまったのです。その後、2017年度に黒字転換したのですが、2019年度に再び業績悪化したことで、株価は2000円台に下落、配当も95円から50円に減配し現在に至ってます。

 

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ベネッセホールディングス当期純利益(IR BANKより)

ラカンは「るいとう」で積み上げた200株のうち、100株は高値で売り抜けれたのですが、残りの100株はホールドしたままの状況です。

 

一人ひとりの「Benesse=よく生きる」をサポートする会社

ベネッセホールディングスの企業理念は

 

一人ひとりの「Benesse=よく生きる」の実現に向け

人生のあらゆるステージをサポートしています。

Benesse = bene(よく)+esse(生きる)

 

です。

 

会社概要(楽天証券より)

ベネッセホールディングスは国内教育、海外事業、介護・保育、語学の4つのカンパニーを中心に事業を行う。【事業内容】同社は4つの事業を運営する。国内教育カンパニー事業について、校外学習事業及び学校向け教育事業を行う。校外学習事業では主に、幼児から高校生を対象とした通信教育講座進研ゼミ、こどもちゃれんじ、Challenge English、こどもちゃれんじEnglishWorldwide Kids等の英語事業や、学習塾・予備校事業等の子供向け英語教室事業を行う。学校向け教育事業では、高校生を対象とした大学入試模擬試験進研模試、学習・進路指導教材スタディーサポート、進路マップ、英語能力テストGTECジーテック)for STUDENTS、小・中学校のコンピュータ活用支援サービス、学校教材としてドリルやテスト等を提供する。また、大学支援事業を行う。海外教育カンパニー事業について、幼児向けを中心とした通信教育事業、教室事業等を行う。介護・保育カンパニー事業について、入居介護サービス事業(高齢者向けホーム及びサービス付き高齢者向け住宅リレの運営)、在宅介護サービス事業、通所介護サービス事業、及び介護研修事業と保育園運営事業、看護師及び介護職の人材紹介派遣業、高齢者向け配食サービス事業を行う。語学カンパニー事業について、語学教育事業、グローバル人材育成事業、留学支援事業、通訳・翻訳事業等を行う。同社はまた、妊娠・出産・育児雑誌「たまごクラブ」、「ひよこクラブ」、生活情報誌「サンキュ!」、直販雑誌「いぬのきもち」、「ねこのきもち」の刊行や、「たまひよSHOP」、「たまひよの内祝」等の通信販売事業、及び女性向けインターネットサイト「ウィメンズパーク」の運営等を行う。

 

 

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以上、同社HPより

 

コロナ禍で2021年度の業績予測非開示も、配当維持予定

ベネッセホールディングスの事業セグメントは、国内教育(44.7%)、グローバルこどもちゃれんじ・海外事業(12.6%)、介護・保育(27.4%)、ベルリッツ・語学事業(10.0%)、その他新規事業(5.3%)とバランス良く構成されています。海外事業展開も順調に伸長中で、個人情報流出事件前の利益水準には戻るべく、5カ年の中期経営計画推進中だったのですが、そこに新型コロナショックが襲っていきました。

 

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同社 HPより

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

低 迷】柱の国内事業は『進研ゼミ』の会員数堅調も、模試中止や学習塾の営業自粛で出足低調。介護は入居率低下、下期挽回するも人件費負担重い。ベルリッツも一時閉鎖で赤字拡大。営業益反落。配当維持。

【ICT化】小中学生の1人1台パソコン配備が加速し、教育用端末学習ソフト『ミライシード』が好調。営業自粛していた介護は7月から活動再開、採用も順調

 

 

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以上、同社HPより


通信教育である「進研ゼミ」はコロナ禍でも堅調だったようですが、その他の対面式事業は」影響も大きく、2021年3月期 第1四半期の営業利益は52億円の赤字となってしまいました。

 

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以上、同社HPより


第2四半期以降は現状、業績見込み算定が困難で「未定」ながらも、減収減益ながら営業損益は改善を見込んでいます。

 

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そんなベネッセホールディングスを、アラカン「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

 

ベネッセホールディングスの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

1、 売上推移とEPS

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ベネッセホールディングスの売上高&営業利益(IR BANKより)

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ベネッセホールディングスの営業利益率(IR BANKより)

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ベネッセホールディングスのEPS(IR BANKより)


売上高、営業利益ともは
20203月期実績値では、売上微増、営業利益30%アップでした。20213月期予想は発表されていないので未定です。EPS2015年度にマイナスとなり、2017年度にプラス転換しています。以後、事件以前の水準には戻ってきていない状況です。営業利益率は改善されてきたものの4%台と高くありません。20213月期は、どう落ち着くか心配です。「進研ゼミ」事業が好調なのは救いですが…。

評価△

2、営業キャッシュフロー

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ベネッセホールディングスの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは多少の凸凹はありますが、一貫してプラス続きです。評価◎

3、配当性向

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ベネッセホールディングスの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は、赤字転落した時期も減配していなかったのですが、2019年に45円減配となってしまいました。20203月実績でも76.59%と高い配当性向でした。評価△

 

4、ROEとROA

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ベネッセホールディングスのROE(IR BANKより)

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ベネッセホールディングスのROA(IR BANKより)


ROEは
20203月実績値が3.72%、ROA20203月実績値が1.22%と、かなり低めの数字です。評価△

 

5、PERとPBR

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以上、ベネッセホールディングスの株価指標(IR BANKより)


PERは
40.57倍、PBRは1.57倍と、買い時ではなさそうです。評価△

 

6、自己資本比率

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ベネッセホールディングス自己資本比率(IR BANKより)

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ベネッセホールディングス貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率
32.73%とターゲットラインに届かず。評価〇

 

7、有利子負債倍率

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ベネッセホールディングスの有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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ベネッセホールディングスの有利子負債倍率等(株探 より)


有利子負債倍率は
0.75倍。負債比率は100%以下ですので、心配のいらない水準です。

評価〇

 

8、利益剰余金÷総資産

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ベネッセホールディングスの利益剰余金(IR BANKより)

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ベネッセホールディングスの総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
29.5%とターゲットラインに惜しくも届かず。

利益剰余金は、ここ数年同程度の積み上げに留まってます。評価〇

 

最後に配当利回り

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ベネッセホールディングスの一株配当(IR BANKより)


配当は、
20213月期は前期同額の年間50円配当維持を表明してます。現在の配当利回り1.57%です。長らく年間95円配当を出していた頃は、なかなかの高配当銘柄だったのですが、配当性向もかなり上げていて、株主還元意識の高い会社だとは感じてますが、残念ながら高配当銘柄とはいえない現況です。

 

株主優待カタログギフトはオリジナリティに富み魅力的

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、ベネッセホールディングスを分析してみました。長らく教育事業の雄として業界を牽引し、事業の多角化と積極的な海外展開を図り、「一人ひとりの「よく生きる」の実現に向け、生のあらゆるステージをサポート」する会社として魅力に満ちた会社ですね。「るいとう」で積立購入したのは、企業理念や風土に共感していたこともありました。

それだけに個人情報流出事件は残念な事でした。その後の業績推移や財務状況をみるかぎりでは、「傷」を完全に払しょくできていないようです。

 

ただ、ベネッセホールディングス株主優待制度はなかなか魅力的です。100株以上保有で、オリジナルカタログから商品を選べます。同社の優待でしか入手できない「しまじろう」グッズや、「ベネッセハウス直島」の優待券がもらえます。この優待制度があることも、単元株をホールドしているモチベーションになってます。

 

ラカンとしては、高配当株投資を意識する以前から保有している銘柄で、会社自体に好感を抱いていますので、このままホールドしていこうかと考えてます。ただ高配当銘柄とはいえないので、購入はお勧めできない銘柄といえますね。

 

 

 それでは、また。

 

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