お花見、遠足で使う「ブルーシート」国内トップのシェア
アラカンが保有している銘柄分析の第34回は、萩原工業(7856)です。
- お花見、遠足で使う「ブルーシート」国内トップのシェア
- 社名の読み方は「はぎはら こうぎょう」です
- コロナ禍で減益も軽微な範囲。2円増配を予定
- 高配当銘柄ではないが、財務安定で配当性向も余裕あり
- 萩原工業の銘柄分析をしてみます
- 株主優待もあわせた総合利回りで3%にあと少し
萩原工業は岡山県倉敷市に本社を置く合成樹脂繊維であるフラットヤーンのトップメーカーです。この技術から生まれる合成樹脂製品と産業機械は世界トップクラスのシェアを誇っています。この樹脂繊維を元に製造しているのが、お花見、遠足から建築・土木、農業まで幅広く使われているブルーシートで、国内No.1の生産能力でシェア9割を誇ります。樹脂繊維はほかに土のう袋など幅広い製品に使用されていて、合成樹脂加工製品業界でトップシェアを誇っています。
社名の読み方は「はぎはら こうぎょう」です
萩原工業は、正直、全く知らない会社でしたが、高配当株投資生活を実践する中で、10月権利確定銘柄から1月と7月に配当金が入る銘柄を探していた中で、株チューバーさん達の動画情報等も参考にして選んだ銘柄です。
10月権利確定銘柄は、9月の同銘柄群と比較すると対象銘柄数は大変少ない月になるので、エスケイプすることも考えましたが、財務面などで安定している企業として萩原工業をチョイスしました。
ちなみに企業名は「はぎはら こうぎょう」と読みます。
会社概要(楽天証券より)
萩原工業グループは、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス及びラミクロス等の製造・販売及び機械製品関連の製造・販売を主な内容として事業活動を展開する。【事業内容】2つの事業セグメントを運営する。合成樹脂加工製品事業は、合成樹脂加工製品関連の原糸、クロス、ラミクロス及びこれらの二次製品の各種製造・販売を行う。機械製品事業は、スリット&ワインダー機械他各種自動機器製品の製造・販売を行う。
コロナ禍で減益も軽微な範囲。2円増配を予定
2020年度決算は第3四半期まで発表されてますので、コロナ禍での企業業績はおおよそ見通せています。売上高はマイナス7.9%、営業利益はマイナス0.6%と軽微の減益で、経常利益はプラス19.8%を示しています。
配当予想も発表してます。前年より2円増配の年間36円です。
「会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。
【営業減益】コンクリート補強繊維は堅調だが、コンテナバッグは荷動き鈍化。スリッター製品もコロナで設置遅れる。中国生産回復しても営業減益。連続増配。21年10月期は都市再開発向け復調で利益回復。
【開 発】ブルーシート廃材でバッグ製造しネット販売。全国の自治体と災害協定結び地域密着図る。液状物を取り込むフィルムを活用し防虫剤などの開発目指す。
高配当銘柄ではないが、財務安定で配当性向も余裕あり
萩原工業は、正直、高配当株銘柄とはいいがたいところではありますが、後述しますが、財務が安定していて、かつブルーシートというニッチ分野でトップシェアをもっている企業として、配当性向も20%台と余裕もあり、今後の増配も期待できることと、数少ない10月権利確定銘柄でかつ株主優待も出していることなどが契機となり単元株購入しました。
そんな萩原工業を、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
萩原工業の銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、売上推移とEPS
売上は2019年度までは順調に右肩上がりで伸ばしていましたが、コロナ禍とあって2020年10月期は前年マイナス4.54%、営業利益がマイナス10.05%(ちなみに経常利益の最終着地見込みはマイナス4.22%)と一とん挫しました。ただ、軽微なところはこの会社の底堅さでしょうか。営業利益率は2015年~2018年度までは10%を超えていましたが、今期着地見込みは8.66%です。なかなかの数字ですね。EPSも売上高と似たトレンドを示しています。評価〇
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは凹凸がありますが、一貫してプラス続きです。評価◎
3、配当性向
配当性向実績は、前述しましたが、ここ8年20%台と余裕があります。出来れば配当性向30%台を目指していただきたいところです。評価〇
4、ROEとROA
ROEは2020年10月見込みは7.88%、ROAの2020年10月見込みは5.67%です。
ROEはターゲットラインに及びません。10%を超えていた年度もありますので、来期に期待でしょうか。評価〇
5、PERとPBR
PERは11.2倍、PBRは0.97倍と、買い頃の水域に入ってきました。評価◎
6、自己資本比率
自己資本比率は60.6%と優秀な数字を示しています。評価◎
7、有利子負債倍率
有利子負債倍率は0.1倍と無借金に近しい水準です。評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は55.3%とターゲットラインを超えてます。利益剰余金も順調に積みあがっています。評価◎
最後に配当利回りは
配当は上記したように、2020年10月期が予想通り年間36円とすると配当利回りは2.31%となります。配当性向に余裕があるので、今後増配継続をしていただき、配当利回り3%を超える銘柄に成長していくことを期待してます。
株主優待もあわせた総合利回りで3%にあと少し
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、萩原工業を分析してみました。
一般消費者がピンとくる製品がブルーシートですので、非常に地味な存在ではありますが、コロナ禍の影響を受けながらも、底堅い売上を出し、財務的には非常に優れた企業ですので、今後の増配に期待したところです。
なお、株主優待も充実していて、100株保有だと1000円相当の商品がもらえます。
以下の1~3より一つを選択できます。
1.mt マスキングテープ10巻きセット【岡山県の特産品】
2.和みシート(2畳)【自社製品】
3.QUOカード
100株保有だと、年間1000円分の優待なので、配当金36円と併せた総合利回りは2.95%と上昇します。
現状、高配当株とはいえない銘柄ですが、株主優待も重要なリターンと考え、10月権利確定銘柄の中で、萩原工業を選んでみました。毎月配当金をゲットできるようにしていきたいとも考えてます。
それでは、また。
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