ホワイトカラー・エグゼクティブに特化した人材紹介
アラカンが保有している銘柄分析の第31回は、ジェイエイシーリクルートメント(2124)です。
- ホワイトカラー・エグゼクティブに特化した人材紹介
- アラカンもちょっぴり縁があった高配当銘柄
- 業績悪化で減配の可能性も、来期は上昇の目も
- ジェイエイシーリクルートメントの銘柄分析をしてみます
- 財務ピカピカの優良企業。一とん挫しても再び増配へ?
ジェイエイシーリクルートメントは、外資、海外転職に特に強みをもった総合転職エージェント(人材紹介会社)です。英国、アジア等に展開する田崎・JACグループの一角として、日本国外のジェイ エイ シー リクルートメント グループの企業と業務提携を行っていて、そのネットワークは、イギリス、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、中華人民共和国、香港、韓国、ベトナムに広がっています。
通称JACとして、専門職・管理職の転職、転身、採用支援に特化した人材紹介と求人広告を営んでいます。
会社概要(楽天証券より)
ジェイエイシーリクルートメントグループは、主に人材紹介事業を行う。【事業内容】3つの事業セグメントを運営する。国内人材紹介事業は、求人企業に対して主として無期社員の候補者を紹介し、その候補者が企業に入社した時点で、成功報酬としてのコンサルティングフィーを当該求人企業に請求する。国内求人広告事業は、求人企業から募った主として正社員の求人案件を求人広告サイト「キャリアクロス」に掲載する契約を獲得した時点で、広告掲載料を当該求人企業に請求する。主に日本国内に進出する外資系企業を対象として求人広告の獲得を進める。海外事業は、国内居住者にアジア各国勤務の求人を紹介するジャパン・デスクの機能を拡充し海外転職希望者のリスト強化を図り、多国籍企業のアカウントマネジメントの整備を進める。
アラカンもちょっぴり縁があった高配当銘柄
そんなJACですが、“転職経験豊か”なアラカンも、以前JACの方に相談しに伺った経験もあって(結果は芳しくなかったですが…)、まあまあ馴染みのある会社ではあったのですが、高配当銘柄として意識したことはありませんでした。ただ、ご存知リベラルアーツ大学・両学長の高配当株投資銘柄として紹介されていたことをきっかけに企業リサーチしてみました。
↓↓両学長が初めて上梓した一冊。投資指南以上に支出を減らす項目が秀逸です。
NTTドコモ株のTOB売却の代替銘柄の一つとして、SBIネオモバイル証券の定期買い付け銘柄だった積水ハウスを単元化したことによって、空いた一枠の銘柄として、がぜんクローズアップされたのがJACです。
「会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。
【反 落】海外は渡航制限など受け成約件数激減。柱の国内人材紹介も下期以降にコロナ影響顕在化。採用抑制や宣伝費の削減図るが補えず。営業減益。海外子会社の減損特損約16億円計上。減配も。21年12月期は国内人材紹介が底打ち、営業益上向く。
【浮上策】外資系企業からのさらなる案件獲得を狙い専門部署創設。国内の広告は受注回復狙い、成功報酬型の商品立ち上げ。
業績悪化で減配の可能性も、来期は上昇の目も
JACは12月決算期の企業にて、現段階で2012年12月の配当は発表されていません。コロナの影響で、2020年12月期第2四半期の決算短信では、売上高は前年同期比マイナス5.3%、営業利益は前年同期比マイナス0.6%と記されてます。配当は、ここ10年ほど増配基調で、直近3年は15円ずつ増配されていて、2019年12月実績配当は年間80円でした。
ただ「会社四季報」の解説記事にもあるように2020年度は減配の可能性もありながら、業績は底を打った模様で、かつこれまでの実績数字からみた財務状況がピカピカだったので、定期買い付け銘柄に追加させていただくことといたしました。
そんなジェイエイシーリクルートメントを、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
ジェイエイシーリクルートメントの銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、 売上推移とEPS
売上高、営業利益ともは2020年12月実績は前年より微増でした。営業利益率は凸凹がありますが8年ほど20%超え、30%台の期もあって稼ぐ力は大きい会社です。EPSも順調に伸びています。2020年12月期は第2四半期までの数字を見る限り減益必至なので、評価〇
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは一貫してプラス続きです。評価◎
3、配当性向
配当性向実績は、ここ2年50~60%の間にあります。株主還元のため少し無理をしているのかも。評価〇
4、ROEとROA
ROEは2020年12月実績値は何と30.58、ROAの2020年12月実績値が22.63%と大変高い優良企業ですね。評価◎
5、PERとPBR
PERは14.19倍、PBRは4.34倍と、PBRを見る限りでは割高な水準です。評価〇
6、自己資本比率
自己資本比率は79.3%とターゲットライン大幅超え。評価◎
7、有利子負債倍率
有利子負債倍率は0倍。無借金経営です。評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は超絶の69.0。評価◎
最後に配当利回りは
配当は上記したように、2020年12月の配当は発表されていません。仮に前期同額80円なら配当利回りは5.77%となります。仮に10円減配して年間70円(各サイトでは70~80円の予想が多いので)だとしても5.11%の配当利回りになります。この水準で落ち着けば十分に高配当銘柄といえいますね。
財務ピカピカの優良企業。一とん挫しても再び増配へ?
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、ジェイエイシーリクルートメントを分析してみました。2020年12月期までしか確定数字は公表されていませんが、営業利益率が楽に20%を超え、無借金経営で自己資本比率も80%近くある稼ぐ力も高く、財務もピカピカの超優良企業でした。仮に2020年12月は減配となっても、基本、稼ぐ力が高い企業なので、また増配基調となる可能性を秘めていると思われます。
当面はSBIネオモバイル証券の定期買い付け銘柄として一株づつ買いためていくつもりですが、タイミングをみて単元化することもありかなと考えてます。
それでは、また。