食品向け軽包資材のトップ。スーパーマーケットでは「あれもこれも高速」
アラカンが保有している銘柄分析の第10回は、高速(7504)です。
- 食品向け軽包資材のトップ。スーパーマーケットでは「あれもこれも高速」
- 2021年は創業55周年で12円の記念配当上乗せ
- 高速の銘柄分析をしてみます
- 株主優待も記念配当に合わせ2000円相当のQUOカードと増額
高速は食品向け軽包資材の専門商社で、仙台市に本社をおく食品向けトレー、ラップ、弁当容器を中心とした食品軽包装資材の売上が5割を超える企業です。食品需要の高まりで首都圏スーパーマーケット主体に事業を拡大してきた会社です。
日常生活の中で、何気なくお世話になっている会社ですね。包装資材卸売業界唯一の上場企業で、業界一位の売上高を誇ってます。
食品軽包装資材以外にもフィルム・ラミネート、紙製品・ラベル、機械・設備資材・消耗材、段ボール製品などの商品を幅広く扱っています。
会社概要(楽天証券より)
高速グループは、主として食品軽包装資材及び工業包装資材の製造及び販売を内容とする包装資材等製造販売事業を行う。【事業内容】高速シーパックは菓子箱等の印刷紙器、シール、ラベル、チラシの製造販売並びに企画、デザインを行う。清和は茶袋、包装紙、紙器の製造、販売を行う。日本コンテックはコンテナー、パレット、かご車、鉄製魚函等の販売を行う。プラス包装システムは、ポリ袋等の製造、販売を行う。昌和物産は、食品容器、包装紙、紙袋、ポリ袋、事務用品、店舗用機器・備品等の販売を行う。常磐パッケージは、段ボール、緩衝材等の製造、販売を行う。三和、羽後パッケージ及び高速マルトモ包装は、食品容器、ポリ袋、事務用品、店舗用機器・備品等の販売を行う。
高速のHPからスーパーマーケットで使われている高速取り扱い商品イメージ画像を貼り付けてみました。確かに「あれもこれも高速」ですね。
コロナ禍で、さすがに利益を減少させてはいますが、生活に密着した製品の取り扱いが多いので、底堅い経営を維持しているようです。
2021年は創業55周年で12円の記念配当上乗せ
また創業から今日まで、創業者一族による企業経営ということも、意思決定の早さという点から悪くないのかもしれません。
以下は、代表取締役社長 赫 裕規さんの投資家向けメッセージの抜粋です(高速のHPより)
配当につきましては予定通り1株当たり1円増配し、年間配当30円といたしました。これで16期連続の増配ということになります。さらに今期の配当につきましては、当社が来年2月をもちまして創立55周年を迎えますことから、中間・期末の2回にわたり5円50銭ずつの周年記念配当を加え、年間配当を1株当たり42円とすることといたしました。
高速は、正直、全く知らない会社だったのですが、これも株チューバ―さんの動画で紹介されていて、注目リサーチしたところ、案外身近な製品のリーディング・カンパニーで、連続増配中の魅力的な企業だったことがわかりました。後述しますが、高速は財務内容も大変優れていたことから、アラカンがSBIネオモバイル証券で開始した「1株投資定期買い付け」の一銘柄とさせていただきました。(まだ2株しか保有しておりませんが・・・)
そんな高速を、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
高速の銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、 売上推移とEPS
売上高は少しずつ堅実に伸ばしてきました。ただ、2021年3月期予想は、さすがにコロナの影響でダウン予定です。が、微減のレベルではあります。営業利益も同様です。EPSも似たトレンドを示してます。商社というセクターですので致し方ない面は免れませんが、営業利益率が低めなのは気になるところです。評価〇
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、凸凹がありますが、基本プラスなので、評価〇
3、配当性向
配当性向は、一貫して20%台とかなり低いですね。連続増配中ですが、まだまだ配当余力はありますね。評価〇
4、ROEとROA
ROEは2021年3月予想値が6.6%、ROAは2021年3月予想値が4.04%と、ともに基準値には届かず。ROEもう少し高まると良いのですが・・・。評価は△
5、PERとPBR
PERは15.37倍、PBRは1.01倍と、基準値に少しだけ足りず、評価〇
6、自己資本比率
自己資本比率は、56.4%とターゲットラインの40%を大幅超え。評価◎
7、有利子負債倍率
無借金経営です。評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は50.8%と基準点をクリア。利益剰余金も年々増加していて、評価◎
最後に配当利回りは
配当は、上記したように連続増配中です。直近5年は1円ずつの渋い増配です。配当利回りは42円の記念配当でも2.78%と、残念ながら高配当銘柄には届かないですね。財務面では非常に優良なのですが、配当性向が20%台と低いので、もう少し配当を出していただきたいところはありますね。今後も増配は期待できそうですが・・・。
株主優待も記念配当に合わせ2000円相当のQUOカードと増額
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、高速を分析してみました。スーパーマーケットでは実は身近な会社ですね。業績はコロナの影響で少々スローダウンしてますが、手堅い事業展開で財務面では優良な企業ですね。
株主優待も記念配当に合わせて100株で2000円相当のQUOカードがもらえます(2020年9月と2021年3月権利確定まで対象)ので、購入するなら、このタイミングが良いかもしれません。
アラカンとしては、配当利回りが3%に達していないので、記念配当分も含め単元化するかどうかは思案しどころです。
それでは、また。