持株会社化で社名変更。通訳・翻訳業務の老舗企業が傘下入り
アラカンが保有している銘柄分析の第18回は、TAKARA&COMPANY(7921)です。
- 持株会社化で社名変更。通訳・翻訳業務の老舗企業が傘下入り
- コロナ禍でも業績好調。2023年度に300億企業を目指す
- 増収増益企業株を定期買い付け銘柄に追加しました
- TAKARA&COMPANYの銘柄分析をしてみます
- 配当は2%台も、財務ピカピカ。株主優待もあり
上場企業向けのディスクロージャー事業の大手・宝印刷を核に、7つの連結子会社と6つの非連結子会社からなる企業軍団です。宝印刷が持株会社体制のTAKARA&COMPANYに移行したのは、2019年12月です。
宝印刷はディスクロージャー事業がメインですので、株式会社の上場運営サポートを担っているということで、投資家のためのサポートをしている企業ともいえます。そう考えると非常に親しみの沸く会社といえます。
また、2020年3月に通訳・翻訳業務の老舗企業サイマルが連結子会社としてグループ入りしました。これで約60億円の売上がかさ上げされました。これは大きいですね。
会社概要(楽天証券より)
TAKARA & COMPANYグループ(旧名:宝印刷グループ)は、主にディスクロージャー関連書類の制作を行う。【事業内容】主要製品は、金融商品取引法関連、会社法関連、投資家向け広報活動(IR)関連及びその他の4つのディスクロージャー関連書類の制作印刷物であり、それらに付帯する各種書類作成支援ツールの企画・制作・販売、コンサルティング及びその他のサービス等の提供を行う。また、新規上場(IPO)予定会社及び上場会社向けコンサルティング及び申請書類の作成支援、システムの開発やウェブ(WEB)サイトの制作、翻訳サービスの提供、ディスクロージャー関連ソフトウェアの開発・保守、IPO実務検定試験・財務報告実務検定試験の運営、各種講演会等の企画・開催・運営・出版、ディスクロージャー制度及びIRに関する調査研究等を行う。
コロナ禍でも業績好調。2023年度に300億企業を目指す
決算は変則で5月となります。2020年5月の売上高は191億円でしたが、2021年5月予想値は265億円とジャンプアップします。2023年5月期は300億円を目標としているとのことです。黒子的な事業が中心となりますが、コロナ禍でも底堅く業績を伸ばしています。
「会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。
解説記事【続伸】通訳・翻訳会社買収で売上約60億円上乗せ。統合報告書等に減速懸念はあるが、開示書類作成支援ソフトは上位版導入進む。決算実務支援などコンサル関連順調図増。のれん償却費こなし、連続営業増益。
増収増益企業株を定期買い付け銘柄に追加しました
TAKARA&COMPANY は、おなじみリベラルアーツ大学・両学長のポートフォリオ銘柄の一つとして取り上げられていたことから、リサーチしてみたました。後述しますが、財務状況も優秀な企業です。ただ、配当利回りが3%を超えていなかったので、SBIネオモバイル証券の定期買い付け銘柄に入れていなかったのですが、KDDIとNTTを単元化したので、空いた定期買い付け枠に足し込むことといたしました。(なので、現況では3株のみです)
↓↓両学長が初めて上梓した一冊。投資指南以上に支出を減らす項目が秀逸です。
そんなTAKARA&COMPANYを、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
TAKARA&COMPANYの銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、売上推移とEPS
売上高、営業利益ともに2021年5月期予想まではきれいに右肩上がりです。サイマルがグループ入りしたこともあって、売上は38.62%、営業利益は11.25%と大きく伸長する見込みです。営業利益率も10%前後あります。EPSも右肩上がりトレンドにあります。評価◎
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは一貫してプラス続きで、評価◎
3、配当性向
配当性向実績は、50%近い水準でしたが、直近は37.4%とで、理想的な水準です。評価◎
4、ROEとROA
ROEは2021年5月予想値が9.95%、ROAは2021年5月予想値が6.04%と、ROEが惜しくも10%に届きませんでした。評価〇
5、PERとPBR
PERは15.05倍、PBRは1.5倍と、比較的買いやすい水準で、評価〇
6、自己資本比率
自己資本比率は60.7%と高い水準。評価◎
7、有利子負債倍率
有利子負債倍率は0.17倍と非常に低い水準で、評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は49.3%とターゲットライン超え。利益剰余金も右肩上がりで増加してます。評価◎
最後に配当利回りは
配当は4年連続50円から、2020年5月は54円に増配しましたが、2021年5月は横ばいの54円予想です。配当利回りは2.51%と高配当銘柄の水準には達していません。業績は好調ですし、配当性向も余裕があるので、売上300億を目指す企業としては増配を望みたいところではあります。
配当は2%台も、財務ピカピカ。株主優待もあり
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、TAKARA&COMPANYを分析してみました。上場企業のディスクロージャー事業をメインとしていますので、株式市場を裏でサポートする黒子的な企業ですね。地味な存在ながらも、売上推移、財務両面ともに文句のつけようのない優良企業だと思います。
株主優待も「選べるギフト」(100株以上で1500円相当)がもらえますので、単元化保有したい銘柄ですね。
アラカンとしては、SBIネオモバイル証券の定期買い付けに追加組み入れした銘柄なので、コツコツ株数を増やしていきながら、株価の推移をみながら、5月の権利確定日までに単元化するのも良いかなと考えてます。
それでは、また。
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