「マイナビ」との業務提携で事業拡大中
アラカンが保有している銘柄分析の第5回は、日本エス・エイチ・エル(4329)です。
日本エス・エイチ・エルは、イギリスを本拠地とする、アセスメント・サービス・プロバイダー・SHLグループの日本法人で、社員や応募者個々人の人的資源の特性把握をするための適性テストを扱っている企業で、新卒採用における選考試験として普及しているインターネットを使ったWEBテストでは高いシェアを誇っています。有名なテストには、GAB・CAB・玉手箱シリーズなどがあり、「マイナビ」等を運営する大手人材広告企業「毎日コミュニケーションズ」と業務提携をしたことで、事業領域を更に伸長させている企業です。
会社概要(楽天証券より)
主に国内企業向けに人材アセスメントサービスを提供する。【事業内容】同社の事業はプロダクトを使用して人材アセスメントサービスを提供することである。同社は提供するサービスの形態別区分として、プロダクト、コンサルティング、トレーニングという3種のサービスを提供する。一般的に適性テストと呼ばれている、個人差、職務差及び組織文化差等を測定するためのテスト・質問紙群の販売である。同社のプロダクトは、臨床や教育が対象とする性格等を測定しているのではなく、職務遂行に関連した能力、性格及び意欲を測定対象としているところに特徴がある。コンサルティングサービス区分は、顧客企業の人事部門と協議し、職務を遂行するうえで必要となる能力要件を作成(コンピテンシーモデリング)し、顧客仕様のプロダクトやさまざまな人材評価手法を開発し提供する。トレーニングサービス区分は、プロダクト及びサービスを利用する顧客企業の人事部員を対象にした、プロダクトの結果解釈方法、面接技術及びグループ討議評価技術等の人材評価技術を習得する研修を行う。
採用、教育をサポートする黒子的存在
アラカンが日本エス・エイチ・エルという企業を知ったのは、やはりリベンジアーツ大学・両学長のモデルポートフォリオの一社として入っていたことがきっかけで、企業研究をしてみたところ、黒子のような目立たない存在ながらも、堅実経営の優良企業ということがわかり、SBIネオモバイル証券で始めた1株定期買い付けのポートフォリオの中に入れました。(現状は、やはり2株しか保有していませんが・・・)
そんな、誰もが、どこかでお世話になっているかも知れない日本エス・エイチ・エルを、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に各指標をみていきたいと思います。
日本エス・エイチ・エルの銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、 売上推移とEPS
売上高は着実に伸び続けています。営業利益率は40%台と稼ぐ力があります。EPSも10年で2倍を超え、安定的に伸長してます。評価◎
2、 営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、ここ10年間、一貫してプラス続きです。評価◎。
3、配当性向
配当性向は40~50%台。評価〇
4、ROEとROA
ROEは16.5%、ROAは14.22%で、すごぶる優秀。評価◎
5、PERとPBR
PERは16.78倍、PBRは2.71倍で、少し割高ですね。評価〇
6、自己資本比率
自己資本比率は85.9%と超優良。内部留保がタンマリです。評価◎。
7、有利子負債倍率
有利子負債は、無いに等しいくらいの超堅実経営。評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は、超絶の72%、評価◎
最後に配当利回りは
配当は、2019年は年間71円。2020年度の配当予想は1円増配の年間72円。配当利回りは3.06%です。もうし少し配当利回りが高いと良いのですが、、評価○
◎と〇評価ばかりの隠れた超優良企業
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、日本エス・エイチ・エルを分析してみました。
PERとPBRが、基準値を超えているので、少々割高な印象ですが、業績も財務もピカピカで、◎と〇評価ばかりの超優良企業です。
増配のピッチは緩やかになりましたが、コロナ禍でも堅実な経営と、頑強な利益体質基盤からして、黒子のような存在で地味な印象の企業ですが、長期投資という視点から、ポートフォリオの中に入れること請け合いの銘柄だと思います。
それでは、また。