配当金が振り込まれました…大幅減(28円から11円へ)
アラカンが保有している銘柄分析の第6回は、本田技研工業(7267)です。
本田技研工業は、言うまでもなく、日本を代表する自動車メーカーですね。創業者・本田宗一郎イズムを継承した、技術力を前面に出したベンチャ―スピリッツに満ちた気風をもち、かつ他の自動車メーカ―グループにも属さない孤高の存在として異彩を放ってきている企業ですね。
アラカンは、リーマンショック後の2008年10月に2800円台で100株を購入し、現在までホールドし続けています。米国企業のように四半期ごとに配当を出す会社で、株価も一時4000円台を超え、なかなかの高配当だったので、非常に良い銘柄でした。
会社概要 (楽天証券より)
本田技研工業グループは、主に二輪事業、四輪事業、金融サービス事業及びパワープロダクツ事業を行う。【事業内容】同社は、4つの事業セグメントで構成される。二輪事業は、二輪車、全地形型車両(ATV)、サイド・バイ・サイド(Side-by-Side)ビークル及び関連部品の研究開発・生産・販売を行う。四輪事業は、四輪車及び関連部品の研究開発・生産・販売を行う。排気量が50立方センチメートルから1800立方センチメートルの範囲のさまざまな二輪車を製造する。自動車は、3、4または6気筒のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガソリン電気ハイブリッドシステム及びガソリン電気プラグインハイブリッドシステムを使用する。金融サービス事業は、製品に関わる販売金融及びリース業を行う。パワープロダクツ事業及びその他の事業は、パワープロダクツ、関連部品及びその他の製品の研究開発・生産・販売を行う。
コロナの影響で、大幅減益に
しかし、コロナウィルスが全てを変えてしまいました。2020年度第一四半期の業績は営業利益はマイナス1136億円の赤字、税引前利益もマイナス734億円の赤字に陥り、配当金も年間で44円と、前年比マイナス68円もの大幅減配となってしまいました。
本田技研工業の現状を分析するのは、忍びないところではありますが、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
本田技研工業の銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、 売上推移とEPS
売上高は2020年3月で前年比マイナス6.03%、2021年3月予定で前年比マイナス14.27%と、厳しい環境下にあります。営業利益も2021年3月は前年比マイナス68.44%と厳しい状況です。
営業利益率は一桁続きで2021年3月予想は1.56%です。稼ぐ力が案外弱いことがわかります。
EPSも減配するだけあて、2020年3月は前年比マイナス24.82%、2021年3月予想はマイナス63.26%と、辛い状況です。評価はXですね。
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、かなり出入りが激しい様子。直近はフリーキャッシュともどもプラ転してます。評価△。
3、配当性向
本田技研工業は株主還元の方針として「配当性向30%を目途」としています。2020年3月期の配当性向は43.1%、2021年3月期の予想配当性向は約46%と高い配当性向と、目途を超える予想となってます。評価〇。
4、ROEとROA
ROEは2021年3月予想値が2.09%(前年マイナス3.6%)、ROAは2021年3月予想値が0.82%(前年マイナス1.41%)と停滞数字ですね。評価×
5、PERとPBR
PERは10.21倍、PBRは0.59倍で。業績悪化もあって割安な水域です。評価〇
6、自己資本比率
自己資本比率は39.2%とターゲットラインの40%近く、少し(´▽`) ホッとしました。評価〇
7、有利子負債倍率
有利子負債は横ばいの現状です。有利子負債÷自己資本は90%台なので、返済能力に問題はない状況ではあります。評価△。
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は、基準超えの39.7%。まだまだ余力あり。評価◎
最後に配当利回りは
配当は、上記の表のように、年々増配中の高配当銘柄だったのですが、2020年は年間44円と、マイナス68円と大幅減配となりました。配当利回りも1.63%となり、高配当銘柄とはいえない水域にきてしまいました。ただ、無配ではなく、配当性向もあげて頑張っているので、評価△
購入時の株価まで下がってしまった・・・
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、本田技研工業を分析してみました。
正直、直近の利益ベースでの指標は良いところがありません。一方で、財務的には、これまでの蓄積もあって、自己資本比率も水準を超えていて、有利子負債も自己資本の範囲内にいるので、危険水域までは入っていません。
最近のニュースでは、中国での販売台数が増えてきたり、北米でGMと業務提携をしたり前向きな話題も出てきています。
コロナ禍からの早い回復を期待するばかりです。
株価は、現状、割安で購入できた! と思っていた2008年の水準くらいになってます。
配当利回りも大幅低下してしまったので、お世話になってきた銘柄ですが、ホールドし続けていくかどうか思案どころと思ってます。
それでは、また。