高配当株投資で豊かな老後生活を

目標!月10万円の配当収入。不労所得でバラ色のリタイアを目指すアラカンの日記

世界的な大企業で高配当銘柄も… 三菱ケミカルホールディングス(保有銘柄分析30)

世界8位、日本では断トツ。3兆円超えの化学メーカー

ラカン保有している銘柄分析の第30回は、三菱ケミカルホールディングス4188)です。

 

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三菱ケミカルホールディングスは総合化学首位。三菱化学三菱レイヨン三菱樹脂が合併した三菱ケミカルを中核に、田辺三菱製薬日本酸素(旧社名・大陽日酸)、生命科学インスティテュートLSII)を傘下にもつ持株会社です。

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同社HPより

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三菱ケミカルホールディングスの事業ポートフォリオ(株PRO HPより)


日本最大の総合化学企業にして、ダウケミカル・
BASF・デュポン・バイエルなどの大手に続く。2019年の世界の化学業界の業績「グローバルトップ50」では、2735300万ドルで8位にランクインしてます。

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化学業界ランキング

日本の化学メーカーの中でも、連結売上が3兆円を超える断然トップの大企業ですね。

 

企業理念は

人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくことをめざし、Sustainability、Health、Comfortを価値基準として、グローバルにイノベーション力を結集し、ソリューションを提供していきます。

とありまして、

 

2025年のビジョンとして、「"Good Chemistry"を基盤として"KAITEKI"を実現する企業を目指す」と掲げています。従来の営業利益やROAなどの基礎的経営指標のほかに、MOS指標と呼ばれるSustainability(Green)HealthComfortにより、総合的な企業価値定量化する独自の経営手法KAITEKI経営」を実践しています。

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同社HPより

 サステナビリティ向上のため独自指針「KAITEKI経営」を導入

現在注目されているサステナビリティの向上を目指す経営方針は立派なことだと思われます。ただ、素材製造メーカーなので、あらゆる素材を社会に提供しているという点で、最終製品の売れ行きが反響する景気敏感株ともいえますね。新型コロナウイルスの影響は、これだけの大企業でも免れることはできなかったようです。

 

会社概要(楽天証券より)

三菱ケミカルホールディングスは機能製品、ヘルスケア及び素材事業に従事する。【事業内容4つのセグメントを通じて事業を行う。機能商品セグメントは、機能部材事業と機能化学事業を行う。機能部材事業の製品は、情電・ディスプレイ、高機能フィルム、環境・生活ソリューション、高機能成形材料などを含む。機能化学事業の製品は、高機能ポリマー、高機能化学、新エネルギーなどを含む。ケミカルズセグメントは、メタクリル酸メチル(MMA)事業、石化事業及び炭素事業を行う。産業ガスセグメントは、鉄鋼、化学、エレクトロニクス産業向けなどのガス事業及びステンレス魔法瓶など家庭用品の製造等の事業を行う。ヘルスケアセグメントは、医療用医薬品の研究開発・製造を行う医薬品事業及び臨床検査の受託、診断薬・診断機器の製造、カプセル・製剤関連機器の製造、医薬原薬・中間体の製造を行うライフサイエンス事業を含む。その他は、エンジニアリング等に関する研究開発を行う。

 

コロナ禍で2021年度は減益見込み。配当は12円減配予定

20213月期の第1四半期決算短信では、売上で21.1%、営業利益で66.1%の前期マイナスとなりました。やはり景気敏感な企業なのでしょうね。一方、コロナ禍でも少しずつ世の中が動き出したことにより、通期見込みでは売上6.9%、営業利益5.0%とマイナスではありますが、随分と改善されてきているようです。

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三菱ケミカルホールディングス 2021年3月期 第1四半期決算短信(同社HPより)

 

会社四季報」直近号の解説記事を紹介いたします。

解説記事【連続減益】汎用石化は市況悪化響き赤字拡大。自動車減産受け、高機能プラスチックや機能樹脂が前半数量減。アクリル樹脂原料は前半売価低迷、徐々に戻すが会社想定水準は楽観的。医薬系軟調。営業益続落。

【ワクチン】田辺製薬がカナダで開発中のコロナワクチンは21年下期以降の貢献見込む。半導体関連の高品質ポリエステルフィルムは耐久性生かし車載向け横展開視野。

 

なお、配当は早々に前年からの減配予想を出してます。前年の年額32円から12円減配の24円です。

 

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同社HPより

 

そんな三菱ケミカルホールディングスを、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。

三菱ケミカルホールディングスの銘柄分析をしてみます

まずは、私・アラカン「高配当銘柄ポリシー」から

 

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(このあたりの考え方は公認会計士足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)

銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。

 

1、 売上推移とEPS

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三菱ケミカルホールディングスの売上高&営業利益(IR BANKより)

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三菱ケミカルホールディングスの営業利益率(IR BANKより)

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三菱ケミカルホールディングスのEPS(IR BANKより)


売上高、営業利益ともは
20213月期予想値では、それぞれ6.88%、5.05%のマイナスを見込んでいます。営業利益率の見込み4.11%予想、ここ1010%を超えたことはありません。EPSは凸凹がかなり大きいです。ここ2年はダウントレンドですね。

評価△

 

2、営業キャッシュフロー

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三菱ケミカルホールディングスの営業キャッシュフロー(IR BANKより)

営業キャッシュフローは多少の凸凹はありますが、一貫してプラス続きです。評価◎

 

3、配当性向

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三菱ケミカルホールディングスの配当性向(IR BANKより)

配当性向実績は。かなり凸凹が大きく15%から87%までバラエティーに富んだ数字の後、20203月期は105.04%と100%超えしてしまいました。20213月期減配はやむなしでしょうか。評価×

4、ROEとROA

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三菱ケミカルホールディングスのROE(IR BANKより)

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三菱ケミカルホールディングスのROA(IR BANKより)


ROEは
20213月予測値が4.2%、ROA20213月予測値が095%と、かなり低めの数字です。評価△

 

5、PERとPBR

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三菱ケミカルホールディングスの株価指標(IR BANKより)

PERは17.8倍、PBRは0.75倍と、PBR1倍を切ってます。評価〇

 

6、自己資本比率

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三菱ケミカルホールディングス自己資本比率(IR BANKより)

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三菱ケミカルホールディングス貸借対照表マネックス証券 銘柄スカウターより)


自己資本比率
22.8%とターゲットラインに届かず。評価△

 

7、有利子負債倍率

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三菱ケミカルホールディングスの有利子負債推移(マネックス証券 銘柄スカウターより)

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三菱ケミカルホールディングスの有利子負債倍率等(株探 HPより)


有利子負債倍率は
2.13倍と少し心配な状況。ただ流動比率106.89%と安全な数字といえないですね。

評価△

 

8、利益剰余金÷総資産

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三菱ケミカルホールディングスの利益剰余金(IRBANKより)

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三菱ケミカルホールディングスの総資産(IR BANKより)


利益剰余金を総資産で割った数字は
20.8%とターゲットラインに届かず。ただ

利益剰余金が1兆円を超えてますので、支払い能力に問題はないと思います。評価△

 

最後に配当利回り

配当は、20213月期は前期12円減配の24円を予定してます。現在の配当利回り3.9です。

 

買いやすい価格で高配当ながらも、財務は厳しめでした

さて、アラカン「高配当銘柄ポリシー」に基づき、三菱ケミカルホールディングスを分析してみました。化学業界のリーディングカンパニーとして3兆円を超える売上を誇る大企業ですが、財務的にこれほど芳しくないとは予想外でした。高配当銘柄として知られていて、株価も現在600円台と買いやすい状況でもあります。

ラカンはLINE証券の口座を作った際に3株分のプレゼントを貰った勢いで、詳細な分析をせず、低価格の化学業界のリーディングカンパニーとして購入をしましたが、今後とも長期的にホールドしていくかどうかについては、企業動向や推移をみて検討しようと思ってます。

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閑話休題。ドコモTOB応募手続き書類が届きました

1012日に日本電信電話とNTTドコモ連名で「株式会社NTTドコモ株式に対する公開買付に関する応募手続きのご案内」が届きました。これまで、TOB対象銘柄を保有していなかったので、初めての経験です。

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両社とも準備万端だったと思いますが、TOB発表から2週間ほど経ってますので今さらな印象は拭えないですね。内容も読んでみると、想像通り、かなり面倒くさい手続きになりますね。既にドコモ株は市場売却済みなので、影響なしではありますが…。

 

 それでは、また。