連結子会社としてドコモ株60%株式保有。菅ショックの影響が・・・
アラカンが保有している銘柄分析の第16回は日本電信電話(9432)です。
- 連結子会社としてドコモ株60%株式保有。菅ショックの影響が・・・
- 2019年12月の株式分割で手が届きやすくなった優良株
- NTTは成長し続けるガリバー企業だった
- NTTの銘柄分析をしてみます
- 連続増配中! インカムゲイン狙いなら必須の銘柄
日本電信電話は国内通信ガリバー企業ですね。NTTグループのホールディング・カンパニーとして、地域通信、長距離・国際通信、移動通信およびデータ通信を主な事業内容としてます。連結子会社となるNTTドコモの株式60%、NTTデータの54.1%の株式を保有している一方、日本電信電話公社という公的企業だった歴史もあって、現在でも財務大臣が32.3%の株式を保有する筆頭株主でもあります。
アラカンは菅ショックで下落したKDDI株を単元化したことは前述してますが、NTT株もドコモの筆頭株主である影響からか併せて下落していたため、同タイミングで単元化しました。その後、さらに下落してしまったため、😢😢ですが、インカムゲインの長期保有銘柄の筆頭株として、権利確定日前に2300円で購入できたのは、年初来最高値2908円から600円近く割安でしたし、まあまあ良かったかなと思ってます。
会社概要(楽天証券より)
日本電信電話グループは地域通信事業、長距離・国際通信事業、移動通信事業およびデータ通信事業を主な事業内容とする。【事業内容】5つの事業セグメントを運営する。移動通信事業は、携帯電話事業及びそれに関連する事業を展開する。地域通信事業については、国内電気通信事業における県内通信サービスの提供及びそれに附帯する事業を主な事業内容とする。長距離・国際通信事業は、国内電気通信事業における県間通信サービス、国際通信事業、ソリューション事業及びそれに関連する事業を行う。データ通信事業は、ネットワークシステムサービス、システムインテグレーション等の事業を主な事業内容とする。その他の事業には、日本電信電話の事業及び不動産事業、金融事業、電力事業、システム開発事業、先端技術開発事業等が含まれる。
2019年12月の株式分割で手が届きやすくなった優良株
そんなNTT株ですが、2019年12月に1株につき2株の割合で分割をしたため購入しやすくなりましたが、企業の現況と将来について如何なものと思い、2020年8月11日に発表された「2020年度 第1四半期決算、 業績予想について 」をひも解いてみました。いつもの分析と別に一部を貼り付けさせていただきます。
2020年度業績予想の概要
コロナ禍で営業収益は前年比マイナスですが、営業利益はプラスなんですね。
2020年度第1四半期セグメント別の状況
移動通信と長距離・国際通信事業の営業利益は前年プラスでした。
ブロードバンドサービスのNTTグループシェア
携帯電話は約43%、FTTHは約65%と、やっぱりNTTグループが強い!
中期経営戦略の進捗
5Gサービスに向けた基地局展開は完了してます。ほか、インフラ整備のため様々なことに取り組んでますね。
トヨタ自動車、三菱商事との業務提携
特にトヨタとの提携は、高度化社会基盤の構築のための資本提携でもあり、NTTのヤル気を強く感じます。
EPS成長、海外売上等の中期目標について
7年間でEPSは50%の成長を見込んでます。
グローバル事業展開について
事業展開のグローバル化を推進していて、7年間で1.3倍の伸長を目標としてます。
配当推移や株主還元について
18年間で8倍に増加してます。継続的な増配をポリシーとしているのは心強い限りです。
NTTは成長し続けるガリバー企業だった
NTTは、こうしてみると未来志向型の成長するガリバー企業で、かつ安定配当を届けてくれる高配当銘柄として、インカムゲイン狙いで保有するには最強の銘柄の一つだということを再認識しました。
NTTは、おなじみリベラルアーツ大学・両学長のポートフォリオ銘柄の一つとして取り上げられていたこともきっかけとなりリサーチしてみたのですが、、知っているようで実は良く知らなかった企業ではありました。今回、から、インカムゲイン狙いの銘柄として改めてリサーチしてみました。
↓↓両学長が初めて上梓した一冊。投資指南以上に支出を減らす項目が秀逸です。
そんなNTTを、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」基づいて各指標をみていきたいと思います。
NTTの銘柄分析をしてみます
まずは、私・アラカンの「高配当銘柄ポリシー」から
(このあたりの考え方は公認会計士・足立武志さんが記した著書『ファンダメンタル投資の教科書』を参考にしてます。よろしかったら、ご一読ください。)
銘柄ポリシーに沿って、各項目をみてみます。
1、 売上推移とEPS
営業収益、営業利益ともに2020年3月まではインフラ企業らしく安定運航でしたが、コロナ禍で2021年3月期は営業収益は微減、営業利益はプラスです。営業利益が1兆円を超えているので凄い企業ですね。営業利益率も余裕で10%を超えてます。EPSも順調に増加中です。評価◎
2、営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは、一貫してプラスで、評価◎
3、配当性向
配当性向実績は、30~40%台で、理想的な水準です。評価◎
4、ROEとROA
ROEは2021年3月予想値が9.13%、ROAは2021年3月予想値が3.67%とターゲットラインには届きませんでした。総資産が23兆円と大き過ぎるからでしょうか。評価〇
5、PERとPBR
PERは9.79倍、PBRは0.89倍と、株価が下がって買い頃でしょうか。評価◎
6、自己資本比率
自己資本比率は39.4%とターゲットラインの40%にわずか届かず。自己資本が低めなのは、非支配株主保有分が11.5%くらいあるのが大きいですね。これはドコモやNTTデータ等の連結子会社のNTT以外の株主保有分にあたります。評価〇
7、有利子負債倍率
有利子負債倍率は0.05倍と非常に低い水準で、評価◎
8、利益剰余金÷総資産
利益剰余金を総資産で割った数字は28.2%とターゲットラインに少し届かず。ただ利益剰余金は6兆円台ですからね。評価〇
最後に配当利回りは
配当は、2020年3月期は100円と増配続き、2003年から8倍に増加していて、今後も増配が期待できます。
配当利回りは4.44%と高配当銘柄といえます。株価が下落したことで配当利回りは上昇してます。企業としての安定性が抜群で、EPS上昇を企業目標としていること、配当性向もしっかりしていることからも、株主還元の高い企業といえますね。銘柄としては安心かと思います。
連続増配中! インカムゲイン狙いなら必須の銘柄
さて、アラカンの「高配当銘柄ポリシー」に基づき、NTTKを分析してみました。株価面では菅ショックの影響でまだ下落する可能性はありますが、インカムゲイン狙いの長期保有なら単元化して保有する価値の高い銘柄だと感じてます。
アラカンはSBIネオモバイルの一株定期買い付けの銘柄として2株保有していたので、追加で98株購入し単元化することといたしました。この辺り、フレキシブルな展開ができるのはSBIネオモバイル証券の良いところでしょうか。追加買い付け銘柄も検討してみようかと思案中です。
また、株主優待として、2年以上保有でdポイントが1500円分付与されます。子会社のドコモは優待サービスを実施してないので、優待フアンにも嬉しいサービスです。
それでは、また。